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2017年1月5日

Vol.1175 出遅れ感と日銀の緩和的な姿勢で
改めて注目されるJ-REIT

昨年11月の米国大統領選挙後、日本株式が大きく上昇するなか、J-REITは出遅れる展開となっています。11月のJ-REITの投資主体をみると、国内の銀行(日銀含む)や投資信託が買い越すなか、海外投資家は売り越しとなりました。その背景には、米大統領選挙後、米国の長期金利上昇を受けて、一時、世界的にREITが冴えない展開となったことに加え、日本の長期金利にも上昇圧力がかかったことなどが挙げられます。

長期金利の上昇はREITの収益圧迫要因となりますが、国内においては、日銀が長短金利操作を通じて、長期金利を0%程度に留める方針であることから、一方的な金利上昇は見込みづらい状況です。12月20日の日銀・政策決定会合でも、黒田総裁が最近の国内の長期金利上昇について「海外金利が上昇するに応じて、上昇しても良いとか、操作目標を引き上げるということは全くない」と発言し、国内金利が米国金利の上昇に連れ高する展開を容認しない姿勢を明確に示しました。市場では、米大統領選以降の円安や株高などを受けて、日銀が長期金利の操作目標を引き上げたり、ETFの買入額を減額するとの見方が一部にあっただけに、金融緩和の継続が強調されたことは好材料と考えられ、J-REITを下支えするとみられます。

また、J-REIT各社においては、不動産市況の改善を背景に、分配金の増額基調が続いていることに加え、最近ではJ-REITが保有する好立地で築年数の古い物件を、再開発を手掛けたいデベロッパーへ売却する事例が増加しています。J-REITにとって、保有物件の築年経過は競争力低下につながる一方、古い物件を売却して新しい物件を取得することは、賃料収入の増加など収益向上につながると考えられます。

トランプ次期政権の経済政策などによって、米国金利へさらに上昇圧力が加わる場合、世界的にREITが軟調となる可能性があります。しかし、日銀の緩和的な姿勢やJ-REITの分配金利回り面での魅力に加え、国内景気の緩やかな回復を背景に、J-REITの収益は改善傾向にあることなどから、今後、J-REITが投資家の注目を集めると期待されます。

【図表】[左図]J-REITと先進国REITの推移、[右上図]J-REITのEPS(1口当たり純利益)の推移、[右下図]米大統領選後の騰落率グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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