• 先進国、成長は持続しデフレ懸念からは脱却
  • 新興国は質の改善へ
  • 債券から株式への資金シフト

2017年は、米国中心の消費回復による貿易拡大が世界に伝播しはじめ、資源国や新興国市場は資源価格の安定を背景に安心感が広がった。先進国のデフレ懸念からの脱却は、主要中央銀行の金融政策の正常化を意味するが、政策の変更が緩やかであったことから、為替や金利水準に悪影響を与えず、結果として新興国の利下げ余地が生じ、世界的な景気回復につながった。一方、米国の保護主義的といわれたトランプ政権の政治姿勢や北朝鮮のミサイル実験などの地政学リスクなどが懸念されたが、金融市場に大きなインパクトを与えるほどではなかった。このような環境下、2018年は昨年の基調をそのままに、世界経済、金融市場は居心地の良い環境になるだろう。