KAMIYAMA Reports vol. 125

  • 米中・日米貿易摩擦の行方
  • イタリアと EU、中東産油国と原油価格
  • 自民党総裁選後の日本と消費税増税

米中・日米貿易摩擦の行方

まず米中貿易摩擦について。争いごとの本質は、トランプ大統領独自の思いつきではなく、米国に四半世紀にわたりくすぶっていた、中国への不公正批判にある。米国は、中国が米国企業などの持つ知財権保護を十分行わず、類似品を安価で製造し、国営企業への補助金などの保護を通じて生産力を強化したように見えた。結果として、米国の雇用が減ったと考えるロジックが長らく存在したのだ。トランプ政権はあらためて、これを強調したにすぎない。