ショートコメント・日本経済

ショートコメント・日本経済 日興アセットマネジメント Short Comment
[No.236]2007年3月第3週 The Japanese Economy
The Japanese Economy投資信託 ショートコメント・日本経済

先週の日経平均株価の動き
【3/12〜3/16】週明けは、前週末発表の米雇用統計の底堅さを受けたドルの反発や、国内GDP(国内総生産)の上方修正などから上昇した。しかし、翌日には円の反発などから4日ぶりに反落、続く週半ばには米株式相場の急落を受けて大幅続落となった。翌日は、米株式相場の反発や円高進行の一服などから3日ぶりに上昇したものの、週末は、米景気に対する不透明感などから反落した。その結果、日経平均株価は前週末比▲419.89円となる16,744.15円で取引を終えた。
図表1
先週の主な出来事
(株式市場における反応を○、△、×の順で評価)
(○) 12日発表の10-12月期GDP(国内総生産)改定値は前期比年率+5.5%と、同+4.8%から上方修正となった。前週末に発表された米国の2月の雇用統計が底堅い内容だったこともあり、日本株相場が続伸した。
(×) 米国で13日に発表された10-12月期のサブプライム(信用度の低い顧客向け)ローンの延滞比率は13.3%と、約4年ぶりの高水準となった。また、2月の小売売上高が市場予想を下回る前月比+0.1%に留まったこともあり、米景気鈍化懸念の高まりなどから、翌日にかけて世界の株式相場が大きく下落した。
(×) 米国で15日に発表された2月の生産者物価指数は、食品・エネルギーを除くコア・ベースで前月比+0.4%と、市場予想を上回った。また、ニューヨークおよびフィラデルフィアの各地区連銀が発表した3月の各管区の景況指数がいずれも市場予想を下回った。さらに、グリーンスパン元FRB(連邦準備制度理事会)議長が、サブプライム・ローン問題の影響拡散の可能性を示唆した。しかし、M&A(合併・買収)の話が相次いだことなどから、米株式相場は上昇した。
(×) 米国で16日に発表された2月の消費者物価指数は、食品・エネルギーを除くコア・ベースが前月比+0.2%に留まったものの、全体では市場予想を上回る同+0.4%となった。インフレ懸念から米株式相場が3日ぶりに反落したが、2月の鉱工業生産が2005年11月以来の高い伸びとなったことが下支えした。
今週の注目点
:注目度大、:注目度中、:ご参考)
日本では、2月の貿易収支速報(22日)が発表される。また、日銀の金融政策決定会合が19〜20日に開催されるほか、1月1日時点の公示地価および1-3月期の法人企業景気予測調査が22日に発表される。米国では、2月の住宅着工件数(20日)、景気先行指数(22日)、中古住宅販売件数(23日)などが発表されるほか、FOMC(連邦公開市場委員会)が20〜21日に開催される。
米国FOMC(連邦公開市場委員会):3/20〜21
今回も政策金利の据え置きを見込む向きが大勢だが、サブプライム・ローン問題や景気、物価の先行きを懸念して株式市場が不安定な動きを見せる中、声明で示される当局の見解が注目される。
公示地価(2007年1月1日時点):3/22
昨年は、公示地価で3大都市圏の商業地が15年ぶりのプラスに、同9月発表の基準地価で住宅地もプラスとなり、3大都市圏の平均地価が16年ぶりに上昇した。今回も、地価上昇圧力の拡がり度合いが注目される。
今週の徒然

米国の住宅ローン問題と世界の株式市場について

(本コラムは、インベストメントストラテジーグループ、ジョン・ヴェイルの3月14日付フォローアップ・メモを要約したものです。)

米国では、サブプライム・ローンと呼ばれる、信用度の低い顧客向けの住宅ローンを取り巻く環境の悪化が懸念されており、株式相場の下落要因となっています。サブプライム・ローン業界では、既に倒産が見られるほか、さらなる倒産の可能性が高まっているようです。しかし、同業界に資金を供給している多くの米大手金融機関については、かなりの部分が担保で守られています。そして何より重要なことは、既存の住宅ローンの大部分を占める一般の住宅ローンの状況が、引き続き堅調だということです。

弊社では、米国の景気が今年やや鈍化すると考えていましたが、想定よりも鈍化の度合いが少し大きくなる可能性があるようです。それでも、弱気相場や米国の景気後退を予想させるほどではありません。短期的には、株式等のリスク資産に世界的に下押し圧力が引き続き及ぶことでしょう。しかし、だからといって、パニックを想定しなければならないという訳ではありません。なぜなら、世界の景気指標には引き続き良好なものの方が多く、企業の状況も世界的に堅調だからです。

なお、円キャリートレード(円借り取引)の解消が起きているため、短期的に、円は引き続き上昇する可能性が高いとみられますが、1米ドル=110円を超えるような円高になる可能性は低いと考えています。この110円という水準は、日本企業の増益ペースを幾分抑えるとみられるものの、競争力は維持できると考えられる水準です。また、新興国などのリスクが高い市場については、株価の振れがとても大きくなることが予想されます。それでも、われわれは、多くの投資信託のように(新興国市場のようにリスクの高い株式も含めて)、幅広い株式に分散投資を行なっているポートフォリオについて、現在は長期投資の良い機会が訪れていると考えています。

マーケット関連データ

(1)日経平均株価の推移(週次)
(2)日経平均株価の推移(日次、過去6ヵ月)
(3)為替レートの推移(日次、過去3年間)
(4)主要市況関連指標



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