Vol.5では、専門知識を必要としない前提で「潤いのあるくらし」を送るために、専門家が運用するバランス型投資信託への投資を検討してみましょう、ということをお伝えしました。今回は、バランス型投資信託で中心に据えておきたい、リターンを稼ぐ株式の魅力についてお伝えします。

事業リスクを取れば、他の人が働いた成果を獲得できる

「潤いのある暮らし」を続けられるよう、今からお金を蓄えておくために、価値を保つ預貯金などに貯蓄している“お金”とは別に、少額からでも“お金”に働いてもらおう、ということをお伝えしてきました。これが投資であり、他の人に働いてもらった成果を分配してもらうことなのです。

価値を保つ事だけを目的とする貯蓄やインフレ程度の賃金上昇では、“潤い”のためのお金を蓄えることは難しいと思います。そこで、「資本が生み出す収益を受け取ること」が一つの有効な方法になるのです。もちろん、おんぶされるだけ(任せておけばOK)といううまい話ではありません。他の人(企業)に働いてもらう代わりに、その事業のリスクを背負うことにもなります。素晴らしい経営者でも輸出企業であれば円高リスクがありますし、良い商品を開発しても他社がもっと良い商品を開発するかもしれません。でも、このようなリスクに挑むからこそ、高いリターンが期待できるのです。

世界の企業の成長に参加する

世界の株式への投資は世界の人々の努力と工夫の成果の分配に参加することです。仮に、世界経済の成長を担う企業の事業の成長に参加しなかった場合は、投資のリスクは小さくなるのですが、「潤いのあるくらし」のためのリターンはあまり期待できないでしょう。

なおのこと、働き盛りの現役世代も、働かなくなった引退世代も、幅広く世界中の「他の人が働く事業」への投資を考えていただきたいのです。ご自身の身の回りだけではなく、中国・インドなど長期的に成長が期待できる国や、米国などイノベーションが進み生産性向上が期待できる国で働く人々の仕事の成果も享受できるとしたら、希望にあふれると思うのです。「潤いのあるくらし」を送るためにも、投資の中心に世界中の株式を据えて、世界の経済成長に参加してみませんか。

世界の名目GDP(国内総生産)と株価指数の推移
  • (IMFおよび信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)
  • グラフ・データは過去のものおよび予測であり、将来を約束するものではありません。