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2011年10月18日最新! 『動き出した「復興需要」への期待』 国際通貨基金(IMF)は、2011年9月に、世界経済見通し(WEO)最新版を発表しました。その中で、2011年、2012年の世界の成長率の見通しをそれぞれ下方修正し、世界経済が「危険な新局面」に入ったと警告しました。高成長を継続してきた新興国においても景気減速への懸念が強まっており、今後も世界的な景気後退リスクに対して細心の注意を払う必要があると考えます。 しかし、こうした暗いニュースの中にも一つの明るい情報が見られました。今回、IMFは、2012年の米国、ユーロ圏、日本の成長率見通しをそれぞれ+1.8%、+1.1%、+2.3%へ下方修正しましたが、その中でも日本の成長率が最も高くなると予想しています。これは、他の先進国が財政問題を抱える中で財政再建を優先しているのに対し、日本は東日本大震災からの復興に向け、財政拡張を維持していることを反映したものと考えられます。以下において、日本の成長の原動力となりこれから本格化してくると予想される復興需要について整理してみたいと思います。 今後、総額約12兆円規模とされる3次補正予算が国会において審議される予定となっており、この3次補正予算が2012年の日本の成長率を押し上げる効果は、一部では1.6%程度になるとの見方もあります。1990年代に景気対策を目的に公共投資の拡大補正が数回実施された経験をふまえると、直接的には建設業への波及効果が大きく、サービス業や小売業がそれに続くことが見込まれますが、この直接的な効果以上に期待されるのは、雇用の創出効果と考えられます。今後2年間の東北地方における公共投資の拡大では、延べ100万人以上の雇用を創出する可能性が高いと言われており、少なからず東北地方の個人消費の下支えになるものとの期待があります。また、東北地方の復興に目を向けると、宮城県石巻地区におけるがれき処理業務の受託者の決定が報道され話題となりました。さらに、岩手県や福島県においても順次がれき処理業務のための事業者の選定が行われる予定となっており、復興に関する需要が具体化することで、今後、波及効果が見られるようになると考えます。 このように、被災地におけるがれき処理業務の発注が始まっていますが、本格的な復興計画は来年以降の課題となる予定です。今後考えられる復興事業としては、港湾施設、防潮堤、ライフライン(電気、ガス、水道等)の整備、宅地造成などがあり、その他に、地盤改良、土壌改良なども挙げられます。また、電力各社においては、原子力発電所の耐震補強や津波対策として安全対策工事が計画されています。こうした安全対策の動きは、沿岸部においてガスタンク・石油タンク・コンビナートなどを有する事業者や鉄道・高速道路等の社会インフラを営む事業者についても考えられ、直接的な波及効果や雇用の創出効果が期待できます。 私どもは、世界経済の先行き不透明感が強まる中でも、着実に業績を拡大できる企業は存在すると考えています。「復興需要」という切り口にも注目し、真に成長する企業に厳選投資することによって、パフォーマンス向上に努めていきたいと考えております。 シニア・ファンド・マネージャー 森原 夏樹 |