最近のJリート市場において、ヘルスケア(医療・介護施設など)分野への投資に特化する「ヘルスケア特化型リート」の上場に向けた動きが注目を集めています。こうした背景には、日本の高齢化に伴ない医療・介護施設への需要が継続的に高まっていることに加え、官民一体でヘルスケア特化型リート創設に向けた環境整備を進めていることなどが挙げられます。

日本では、老齢人口の拡大から介護施設などへの入所申込者は年々増えており、厚生労働省がまとめた資料によると、2014年3月の集計で50万人*を超える水準と公表されています。政府はこのような状況を踏まえ、サービス付き高齢者向け住宅の供給を促すため、補助金の給付や税制優遇などの対策を講じています。実際、景気変動の影響を受け、製造業向けの貸出金額が減少する中においても、医療・福祉向けは成長期待を反映し、貸出金額が拡大しています。これまでいくつかのリートが、ヘルスケア分野を投資対象の一部としていましたが、この分野における管理能力の向上に加え、都市部を中心に高齢者住宅への需要が拡大していることなどから、ヘルスケア特化型リート上場の動きが活発化する見込みです。

なお、リートの先進国である米国では、ヘルスケア特化型が、リート市場全体の約10%を占めるなど、その地位が確立されており、相対的に景気変動の影響を受けにくいタイプのリートとして知られています。日本でも、この分野への投資が増え、市場の厚みが増すことにより、Jリートへの注目度が一層高まりそうです。

Jリート市場への投資には、東京証券取引所に上場する全リートを対象とした「東証REIT指数」への連動を目的とする「ETF(上場投資信託)」への投資をご検討されてはいかがでしょうか。

* 厚生労働省 「特別養護老人ホームの入所申込者の状況」(2014年3月25日発表)

設備投資向け貸出金額の推移 / 米国リートのセクター別構成比

日本銀行およびNAREITなどの信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成

「東証REIT指数」に連動する投資成果をめざすETF:上場インデックスファンドJリート(東証REIT指数)隔月分配型
ETF(愛称)
(銘柄コード)
対象指数 売買単価
(2014年5月9日終値)
上場市場 売買単位 最低投資金額(概算)
上場Jリート
(1345)
東証REIT指数 1,504円 東京証券取引所 100口 150,400円

* 最低投資金額(概算)は、2014年5月9日終値×最低売買単位。手数料などの費用は含みません。

※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。