純資産5,000億円突破!ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)の各地域の不動産市場を読み解く特別対談



近年、資産運用の1つの選択肢として注目されているのが、世界の不動産投信に投資する「ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)」。当ファンドは欧米、アジア、日本など世界のさまざまな地域の不動産に分散投資しているのが特徴です。
「ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)」の純資産総額は、2011年2月末でおかげさまをもちまして約5,037億円となり、5,000億円の大台を超えました。これを機に、当ファンドの運用を行なっている「ラサール インベストメント マネージメント(セキュリティーズ)(以下、ラサール)」の各地域の戦略担当者を、日興アセットマネジメントにお招きしました。
順調に純資産総額を積み上げている当ファンドの今後の運用状況はどうなっていくのでしょうか。
日興アセットマネジメントの担当者が、来日した「欧米」「アジア」「日本」の各地域の戦略担当者に「2011年のグローバル不動産市場」について特別対談を行ないました。

  • [写真]オリヴェ・メージュ氏ゲスト
    【日本地域】
    ラサール インベストメント マネージメント 日本地域 投資戦略・リサーチ部 ディレクター
    オリヴェ・メージュ氏(以下、オリヴェ)
  • [写真]ケネス・ヅァン氏ゲスト
    【アジア地域】
    ラサール インベストメント マネージメント アジア・パシフィック地域 投資戦略・リサーチ部 ヘッド
    ケネス・ヅァン氏(以下、ケネス)
  • [写真]ロビン・グットチャイルド氏ゲスト
    【欧米地域】
    ラサール インベストメント マネージメント 欧州地域 投資戦略・リサーチ部 ヘッド
    ロビン・グットチャイルド氏(以下、ロビン)
  • [写真]野村学聞き手
    日興アセットマネジメント 商品情報部 シニアマネージャー
    野村学(以下、野村)

  1. 欧米地域
  2. アジア地域
  3. 日本地域
  4. まとめ

欧米地域(米国)空室率が低下傾向へ新規物件取得の好機

野村
早速ですが、ロビンさん、米国地域の経済ファンダメンタルズに関してお伺いします。
2011年に入り米国の企業収益や個人消費が回復傾向にあるようですが、こうした好影響は不動産市場にもすぐに反映されるのですか?
ロビン
残念ながらすぐには反映されませんね。しかしながら、個人消費が回復傾向にあることで、ショッピングセンターなど、いわゆる商業用施設の空室率は低下傾向にあります。またオフィスに関しても、2年程前は、景気の悪化から空室率の上昇が大きくなりましたが、最近では、都市部など一等地を中心に空室率は低下し、賃料水準も上昇傾向にあります。また、企業収益が回復傾向にあることで、オフィス賃貸面積の拡大と共に、高品質のビルへの移転も増加しており、グレードの高い物件では満室の物件も増加傾向にあります。不動産市場は景気にある程度遅行しますから、本格的な回復が反映されるとなると、2011年は期待できるでしょうね。
野村
では今後のREIT物件の空室率の見通しはいかがですか?
ロビン
ラサールでは、米国REITの各セクターの空室率は非常に速く改善すると予想しています。2009年時点の推計と比較して、2010年時点の見通しはかなり明るいものとなっています。
この空室率の改善は継続すると考えられているものの、これは需給増に伴なう供給のタイムラグによっておきるものです。(例えば、大型物件の場合、建築計画がスタートしてから、着工、完成まで数年を要することがあります。リーマンショック以降の建築計画が中断した影響から、新規の賃貸面積の供給が現在限られています。)このため、高品質の物件供給は現在限定的であり、全体の空室率の低下要因となっています。
野村
では、米国のREITにとっては、今後の見通しは明るいものなのですか?
ロビン
現時点では、そういえます。数年前から米国全体の地価が下落傾向にあることなどから、新規の物件取得が容易になっています。最近、米国の長期金利が上昇していることは気になるところですが、FRB(米国連邦準備制度理事会)が政策金利を非常に低い水準に維持していることや量的緩和政策を維持していることから、REITの資金借入の容易な状況が継続しています。こうしたことで、REITの新規の物件取得が容易となっています。

図表:米国REITのセクター別空室率、1980年~2012年(予想)

  • 出所:Torto Wheaton Research, REIS(US Top 50 Metros)
    Jones Lang LaSalle, LaSalle Investment Management Research (2010年第3四半期の推計)
  • ※上記は過去のものおよび予想であり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

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欧米地域(欧州)中心部の建物リニューアルにより付加価値向上図る

野村
続いて、欧州について全般的なお話を伺えますか?
ロビン
[写真]ロビン・グットチャイルド氏最近では、欧州の債務問題が大きく取り上げられますが、その問題は経済規模が相対的に小さな国の話で、ドイツやフランスといった経済規模の大きな国の状況は異なるということに注目して欲しいと思います。
欧州全体で見ると、新興国経済の堅調さを受け、経済ファンダメンタルズは安定しています。欧州の南に近ごろ話題のアフリカ大陸がありますが、
欧州の不動産市場に直接的な影響は今のところありません。
企業は欧州の周辺国で問題があれば、ドイツやフランスといった主要国に活動拠点を移すことになるでしょう。そしてその主要国のある地域こそがREIT物件が多く存在している地域なのです。
野村
欧州特有の不動産市場の特徴はありますか?
ロビン
不動産の供給が限られている点です。欧州では、古くからの建築物を長期間利用する傾向にあり土地利用に関する規制が多く存在し、新規に高度な設備を持つオフィスビルを都市の中心部に建設することは難しい状況です。このため、新規のオフィスビルや商業施設は郊外に建設する場合が多いです。
また、都市の中心部では既存の建物をリニューアルし付加価値を高めることが多くあります。

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アジア地域 インフレによる借入れコスト増も不動産の名目的な価値が上昇

野村
さて、アジア地域ですが、ケネスさん、アジアは欧米と比較して、経済成長率が高く、労働人口も増加
傾向で、明るい見通しが持てそうですが、実際いかがでしょうか?
ケネス
長期的なスパンで見ると野村さんのおっしゃる通り、アジア地域は魅力的なのですが、最近は少しだけ
問題点もあります。
野村
それはどのような問題点ですか?
ケネス
2010年以降、商品相場が上昇していることはご存知かと思いますが、2011年に入り上昇に弾みがついている影響で、インフレ問題が取り上げられることが多くなってきました。アジアでは消費者物価指数に占める食料品の割合が欧米に比べて高いことも影響しているのですが、インフレを阻止するために政策金利を引上げた国も多くあります。
野村
ということは、REITの資金借り入れコストが増加傾向にあるわけですね。
ケネス
影響は受けていますが、REITの資金借入は年限を分散して、複数回借り入れているので、すぐに影響を受けるわけではありません。インフレは問題点としてお話しましたが、REITにとって悪いことばかり
ではありません。例えば、不動産の名目的な価値も上昇するので、REITの保有資産が上昇します。
債券ですと、利払いが固定されていますが、不動産の場合は賃料改定の時期に賃料水準を引き上げることが可能なので、インフレの影響はマイナスに働くだけではないのです。

図表:主要都市の物件賃料の推移(1990年~2013年(予想))

  • 出所: LaSalle Investment Management, Jones Lang LaSalle(2010年2月末現在)
    注釈:将来の賃料は現在の為替レートに基いて算出。賃料変化には為替レートの影響含む
  • ※上記は過去のものおよび予想であり、将来の運用成果等を約束するものではありません。
野村
アジア特有の不動産市場の特徴は何かありますか?
ケネス
[写真]ケネス・ヅァン氏急速な都市化と土地利用規制です。もちろん、場所によって様々ですが、欧米と比較して非常に短い期間で都市化が進んでいます。
そのため、REITは既存物件のリニューアルよりも新規物件の取得に重点が置かれています。また、都市部の人口増加から、賃貸需要は増加が継続しています。
その一方で、土地の売買に関して欧米ほど自由ではなく、政府が管理する土地も多くあることから、やや流動性が低くなっています。
ただし、こちらについては既に物件を保有しているREITにとってはさほど問題にはなりませんが、新規物件の取得が容易でないことが気がかりな点です。

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日本地域 物流施設や大型倉庫に注目集まる

野村
最後に日本市場について、オリヴェさん。2010年秋頃からJ-REITは堅調ですが何か大きな変化があったのですか?
オリヴェ
2010年秋に日本銀行が「資産買入等の基金の創設」においてJ-REITを購入対象にした影響が大きいと考えられます。日本銀行がリスク資産であるJ-REITの購入を決定したことで安心感が広がったことに加え、もともと分配金利回りが国債の利回りと比較して魅力的な水準であったことから国内投資家も積極的にJ-REITを購入したようです。また、米国のREITと比較してJ-REITは割安感もありましたね。
野村
J-REIT市場に対する留意点はありますか?
オリヴェ
確率的には非常に低いのですが、中小企業金融円滑化法の期限が延長されることを懸念しています。
この法律は、簡単に申し上げると「借り手の申し出があれば返済猶予や期限延長などの条件変更に可能な限り金融機関が応じるよう努力せよ」という法律なのですが、延長されるとかえって銀行の新規融資基準が非常に厳しくなり、不動産市場への悪影響が出てくる可能性があります。その他、この問題の発生する確率は小さそうですが、最近では日本の債務残高が拡大している影響で、長期金利が上昇する可能性も指摘されています。
野村
最近のJ-REITに対して注目しているポイントはありますか?
オリヴェ
[写真]オリヴェ・メージュ氏東京など主要都市に労働人口が集中しつつあることと、物流などの効率化にむけた物流施設への投資に注目しています。
中長期的に見て、日本の人口は減少傾向にありますが、これはかならずしもJ-REITへの逆風になるわけではありません。
近年各企業は交通網の充実や、通信環境の改善を背景に拠点の統廃合などを進めています。そして、その統合先は東京といった主要都市となり、J-REITの保有する主要都市のオフィスビルの空室率は、その他の地方都市ほど下がっていません。
また、人口減少により、小売店の売上高の拡大が望めない中、各小売業は競争力を高めるため、物流の効率化に着手しています。このため効率的に設計された大型倉庫に注目が集まっていますが、このような倉庫物件へ投資を行なっているJ-REITもあります。

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まとめ 賃料上昇傾向はREITにとっては好環境

野村
[写真]野村学今回のお話しを伺って、REITに関する各地域の特徴や今後の見通しなどがよく理解できました。
どの地域でもファンダメンタルズの回復を受け、景気の状況が良い中で、不動産に対する需要が増加してきているようです。ただ、商品価格の上昇によるインフレや先進国の債務問題に起因する長期金利上昇には留意が必要なようです。
お話の中にもありましたが、全般的な景気の回復から2011年は賃料が上昇する予想となっているようです。下図は「グローバルオフィス賃料クロック」です。2008年~2009年まで賃料は多くの都市で下落していましたが、2010年から上昇に転じ、2011年は各地域で高品質のオフィス需要が増加することが予想されていることから、REITにとっては好環境となりそうです。

図表:グローバルオフィス賃料クロック(2010年第4四半期時点)

  • 出所:ジョーンズ ラング ラサール
  • *賃料クロックのサイクルおよび都市のプロットは、ジョーンズ ラング ラサールの分析
  • *主要都市の賃料水準が、どの局面にあるのかを示します。一般に、不動産市況においては、景気などと同様に、賃料の上昇や下落、回復や悪化といった循環サイクルがあり、この一連のサイクルが繰り返されるといわれています。
  • ※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

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2011年3月作成


※当資料は、日興アセットマネジメントが「ラサール・グローバルREITファンド(毎月分配型)」の投資信託説明書(交付目論見書)を補足することなどを目的とし、投資家の皆様に当ファンドへのご理解を高めていただくために作成した販売用資料です。掲載されている見解は、当資料作成時点のものであり、将来の市場環境や運用成果などを保証するものではありません。