Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

楽しく、楽に読めるマーケットで話題のトピック(不定期)


2017年8月30日

Vol.1267 新興国での「リープフロッグ(leapfrog:蛙飛び)」に注目
~新興国発のサービスが世界標準になることも~

新興国の強みとして、人口増加率の高さや労働力の若さなどが挙げられますが、今後は、技術の進化や利便性の高い新技術の登場などに伴なう、「リープフロッグ(leapfrog:蛙飛び)」が注目されます。これは、多くの新興国で、固定電話の普及を経ずに携帯電話が一般化し、スマートフォン(スマホ)が普及したように、段階的な発展を経ず(=途中の段階を飛び越し)、最先端の技術・サービスが一気に拡がることを指します。

「リープフロッグ」は、先進国のように社会基盤整備が進み、インフラが生活の隅々まで張り巡らされていたり、法や規制が浸透している国よりも、それらが整っておらず、しがらみの少ない新興国において起きる可能性がより高いとされています。例えば中国では、スマホの普及に伴ない、モバイル・コマースが拡がるとともにモバイル決済の普及も進み、その決済額は2016年で約38兆元(約640兆円)と、米国での決済額の約50倍にも及んでいます。このように、中国では、クレジットカードの普及を経ずに、モバイル決済が拡大し、キャッシュレス社会に一気に突き進むという「リープフロッグ」が起きています。

「リープフロッグ」が特に期待される分野の一つとして、金融とIT技術が融合した「フィンテック」が挙げられます。新興国の場合、金融機関のサービスやネットワークが先進国のように整っていなかったり、規制などが相対的に緩い国が少なくありません。そこに新たな発想や最先端のテクロノジーが導入されることにより、新サービスが生まれ、潜在的な需要の掘り起こしなどにつながる可能性は高いと考えられます。ちなみに、コンサルティング会社KPMGと豪投資会社H2ベンチャーズによる、最も成功しているフィンテック・イノベーターのランキング「フィンテック100」の2016年版では、トップを含む上位5社中4社が中国企業となっています。

なお、今月半ばには、中国のネット通販最大手が、中国で成功した事業モデルを日本に持ち込み、スマホを使った日本人向けの電子決済サービスを来春にも始めると報じられています。このように、今後は、新興国で先行して普及したサービスなどが、やがて先進国でも普及するという、「リバース(「逆」)・イノベーション」と呼ばれる現象が増えることも考えられます。そうした可能性も含め、新興国での「リープフロッグ」を機に、急速に拡がる可能性のある新サービスや関連銘柄が注目されます。

【図表】[左図]中国のモバイル市場の推移、[右図]中国を席巻する、スマホ関連サービス グラフを拡大

※上記は過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。

  • 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
  • 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。