Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

楽しく、楽に読めるマーケットで話題のトピック(不定期)


2018年1月18日

Vol.1309 景気拡大の拡がりや金融緩和の縮小見通し
などを背景に堅調が見込まれるユーロ

ユーロは、主要通貨の中で2017年に対円で最も上昇しました。2018年は、ドイツやイタリアの政治面での不透明感などもあり、春にかけて利益確定売りに押される局面も考えられるものの、ユーロ圏では景気拡大が継続する見通しであり、金融緩和の縮小観測が強まるとみられることなどから、堅調な推移が期待されます。

ドイツでは、昨年9月の総選挙で、メルケル首相率いる与党が第1党の座を確保したものの、議席を大きく減らしたほか、少数政党との連立協議が決裂し、いまだ政権発足に至っていません。今後は、第2党のSPD(社会民主党)と大連立に向けて協議する方向ながら、協議入りには今月21日のSPD党大会での承認が必要なほか、協議が合意した場合にも、合意内容をSPDの党員投票にかける方針となっています。SPD党員には大連立に慎重な意見が多いほか、順調に進む場合でも、政権発足は3月以降との見方があるなど、当面、不透明感が続きます。また、イタリアでは、3月4日に総選挙が行なわれます。世論調査では、EU(欧州連合)に懐疑的な新興政党が、既存政党に対する不満の受け皿となり、支持率トップとなっています。ただし、どの政党も過半数議席の獲得は難しいとみられており、同国の政治が不安定になる可能性が高いと考えられます。

ユーロ圏の景気については、従来、ドイツを中心に、輸出や消費が回復・拡大の主な牽引役となっていましたが、ここにきて、輸出の拡大や企業景況感の改善がドイツ以外の国々にも拡がりつつあります。加えて、世界景気の加速が予想されていることもあり、ユーロ圏の景気拡大は今後、地域的な拡がりを伴なったものになると見込まれ、こうした動きが、物価上昇率の加速やECB(欧州中央銀行)による金融緩和の縮小観測につながると想定されます。なお、今年9月まで資産買入れを行なう計画のECBは、今月公表した、昨年12月の政策理事会の議事録要旨において、金融政策方針のガイダンスを今年の早い時期に修正する可能性があるとしています。

ユーロ圏では、選挙の年と言われた2017年も、当初は政治リスクが注目されていましたが、市場の関心はやがて景気や金融政策に移り、ユーロ高が進みました。2018年も、政治面での不透明感がユーロの下振れにつながる可能性はあるものの、景気の拡大見通しに悪影響が及ばない限り、通年ではユーロが堅調に推移すると見込まれます。

【図表】[左図]ユーロの対主要通貨での推移、[右図]ユーロ圏主要国のPMI(購買担当者指数)の推移 グラフを拡大

信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成

※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。

  • 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
  • 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。