Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

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2018年2月6日

Vol.1318 最近の日米同時株安について
~米長期金利上昇で市場は動揺~

2月6日の日本株式市場では、日経平均株価が前日比1,071円(4.73%)安の21,610円と大きく下落し、今年最大の下落幅となりました。また、為替市場では、リスク回避的に円(対米ドル)が買われ、108円台へ円が上昇しました。

その背景には、足元で米長期金利が急上昇し、米国株式市場が大幅に下落したことがあります。昨年後半以降、米国で好調な景気が続く一方で、物価が緩やかな伸びにとどまったことから、米金利の上昇も緩やかでした。そうしたことから、世界の株式市場は、景気回復と低金利の共存「(いわゆる)適温相場」を好感し、堅調に推移しました。一方で、昨年末に成立した米税制改革法や、米国の堅調な景気見通しなどを背景に、米長期金利の上昇が続くなか、2月2日に発表された1月の米雇用統計において、平均時給が前年比2.9%増と市場の予想を大きく上回ったことから、消費拡大が物価上昇につながり、今後の利上げペースが加速するとの懸念が市場で高まりました。これを受けて、米10年国債利回りは一気に2.8%を超え、NYダウ工業株30種平均は2月2日と5日の2営業日で1,840.96米ドルの下落となりました。投資家心理を測るとされる米VIX指数(別名「恐怖指数」と呼ばれ、S&P500のオプション取引の値動きから算出されるボラティリティ指数)は急上昇し、中国の人民元切り下げで世界株式市場が急落した2015年8月以来の高さとなりました。

折しも2月5日に、パウエル氏がFRB(米連邦準備制度理事会)の新議長に正式に就任しました。金融政策に関してハト派的(利上げに慎重)とされる同氏ですが、米物価に上昇の兆しがみられるなか、利上げペースを速めるかどうか、難しいかじ取りを迫られるとみられます。就任後初のFOMC(米連邦公開市場委員会)は3月20~21日に予定され、それまでは米金利動向に不透明感が続く可能性があります。しかし、足元の米10年国債利回りは、世界的に低金利環境が続くなか投資家にとって魅力的とみられ、いずれ米長期金利は落ち着くとの見方もあるほか、世界経済の拡大基調を背景に、日米の企業業績は好調が続くと予想されていることなどから、市場の動揺が落ち着けば、株式市場は持ち直していくと期待されます。

【図表】[左図]日米株式と米長期金利の推移、[右図]米VIX指数の推移 グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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