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2018年5月9日

Vol.1347 米中貿易摩擦激化懸念は一旦後退、
今後の交渉進展に期待

5月3~4日、米中の貿易問題を巡る初の公式交渉が中国北京で行なわれました。報道によると、米国側は対中貿易赤字の大幅削減などに加え、中国の産業高度化計画「中国製造2025」における重点産業への補助金の停止などを要求したとされています。一方、中国側もハイテク製品の対中輸出制限緩和などとともに、4月16日に発表された、中国通信機器大手ZTE社に対する米企業との取引禁止措置について見直しを要請したと伝えられています。両国の主張の隔たりは大きく、交渉の長期化が予想されるものの、協議の継続が決定したことで今後の交渉が前向きに進むとの見方が拡がったことなどから、週明けの7~8日にかけて中国A株市場は上昇しました。

保護主義色を強める米トランプ政権は、3月以降、中国による知的財産権の侵害を理由に、500億米ドルに相当する同国からの輸入品に対し、関税引き上げの制裁措置を発表するなど、中国への圧力を高めてきました。対する中国が報復措置を打ち出せば、再びトランプ大統領は制裁の積み増しを指示するなど、貿易摩擦激化の懸念が拡大していました。ただし、トランプ大統領の強硬な姿勢には、11月の中間選挙に向けた支持固めの側面があると言われます。そのため、重要公約である貿易赤字削減の実現に向けた厳しい姿勢が取られているものの、米国の景気を失速させるような貿易戦争に発展する可能性は低いとの見方もあります。また、中国側も対米輸入の拡大や知的財産権保護の強化、国内市場の開放などを明言しており、摩擦回避に向けた動きがみられます。

ハイテク分野における中国の躍進に強い危機感を抱く米国が、今後もそうした分野への圧力を高める可能性は考えられます。一方で、ニューエコノミー主導の経済成長をめざす中国政府は、引き続きさまざまな面でハイテク産業への支援を行なうとみられ、足元でハイテク企業やベンチャー企業などに対する大規模な減税策が開始されたほか、半導体の内製化を加速させるなど、“ハイテク摩擦”への備えが進められています。

米中貿易摩擦を巡る動きに関して、5月中旬には、米国で2回目の交渉が予定されており、双方の主張について妥協点を探る調整が進むかが注目されます。

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【図表】[左図]株価指数の推移(現地通貨ベース)、[右図]中国で5月から施行された法人減税の主な内容 グラフを拡大

(各種報道や信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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