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2018年5月14日

Vol.1351 新興アジアのテクノロジー・セクターに注目
~ボラティリティの拡大には投資機会につながる面も~

足元の市場では、米国でのインフレ率加速や米中貿易摩擦激化の可能性などを受け、新興アジアも含め、多くの資産でボラティリティ(相場の振れ)が拡大しました。ただし、企業業績や株価バリュエーションなどを踏まえると、株価軟調は新興アジアのテクノロジー・セクターへの投資機会につながっているとも考えられます。

ボラティリティの拡大は、“これからの投資”にとって必ずしも悪いことではありません。なぜなら、ボラティリティが大きくなると、先物取引などを用い、手元資金の何倍もの投資を行なっている、いわゆる「レバレッジ取引」のような投機的な動きの振るい落としにつながることが多く、結果的に、市場がファンダメンタルズをより反映した、健全性の高い状態になる可能性が高まると考えられるからです。なお、経済活動の妨げとなるような先行き不透明感を伴なうボラティリティの拡大については注意が必要ながら、現在はそうした状況にないとみられます。例えば、米国でインフレ率が加速するとの懸念については、同国景気の回復・拡大が長期化しているものの、そのペースは緩やかであることに加え、世界的に総じてインフレ率が落ち着いた状況にあり、米国の景気が今後、過熱しなければ、同国でのみ著しく加速するような状況にないと考えられます。また、米中貿易摩擦激化の可能性については、関税引き上げなどに伴なって双方に及びかねない悪影響などを踏まえると、両国による威嚇の応酬は駆け引きに過ぎず、いずれ交渉が妥結すると見込まれます。

新興アジアのテクノロジー・セクターの株価は、米国の同セクターなどの株価下落に連れ安となったものの、企業収益が依然として好調であるだけでなく、世界の主要国・地域の同セクターに比べ、割安感が際立っています。2018年の予想PER(株価収益率)を比べると、米国:19.0倍、日本:17.9倍、欧州:22.8倍に対し、新興アジアは14.8倍に過ぎません。なお、トランプ米大統領は今後、主要国・地域との通商協議などを通じて、何らかの譲歩を最終的に勝ち取る可能性が高いとみられるものの、中国はもとよりアジア地域全般でテクノロジー分野が政策的重要度の高いセクターと位置づけられていることを踏まえると、米中通商協議などの行方が新興アジアのテクノロジー・セクターの長期的な発展に大きな影響を及ぼす可能性は低いとみられます。

【図表】[左図]米国株式のボラティリティと信用残高の推移、[右図]テクノロジー・セクターの株価とEPSの推移 グラフを拡大

信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成

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