Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

楽しく、楽に読めるマーケットで話題のトピック(不定期)


2018年5月25日

Vol.1360 大幅な利上げに踏み切ったトルコ中央銀行

トルコ中央銀行は5月23日、緊急の金融政策委員会を開催し、事実上の上限金利である後期流動性貸出金利を3.0ポイント引き上げ、16.5%とすることを決定しました。それまで急落していたトルコ・リラは、大幅な引き締めを受け、一時6%超上昇し、持ち直しの動きを見せました。

トルコ中央銀行は、4月に金融引き締めを行ないましたが、高いインフレ率が続くなか、市場からは不十分との見方が強かったことに加え、インフレ率の一段の悪化や、予想を上回る経常赤字拡大などを受け、トルコ・リラの下落が続きました。さらに、金融市場において、米長期金利の上昇などを背景に、米ドル高圧力が強まったことも相俟ってトルコ・リラに対する売り圧力が止まらない状況となりました。こうした事態を受け、利上げに反対するエルドアン大統領も金融引き締めを容認せざるを得なくなったとみられ、大幅な利上げが決定されたと考えられます。

足元のトルコのインフレ率は、中央銀行が目標とする5%±2ポイントを大きく上回る2桁台で高止まりしています。物価の安定という観点から、金融引き締めが必要とみられているものの、エルドアン大統領の存在から、これまで中央銀行は積極的な利上げを行ないにくい状況でした。中央銀行への市場の信頼が低下するなか、引き締め気味の金融政策を維持する姿勢を今回明確に示したことが、投資家の不安心理の後退につながったとみられます。ただし、トルコ・リラは、今回の大幅な利上げの決定を受け反発したものの、23日の急落前の水準に戻したにすぎず、足元で再び軟調な動きをみせています。今後、トルコ・リラの下落が進む場合には、6月7日に予定される金融政策委員会において、一段の利上げが行なわれる可能性もあります。また、政策金利が複数存在するなど複雑な金融政策の簡素化に向けた動きが進展する可能性もあり、今後の中央銀行の対応に注目が集まっています。

【図表】[左図]トルコ・リラと物価の推移、[右図]トルコの主要金利の推移 グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

  • 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
  • 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。