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2018年6月26日

Vol.1375 再選により、トルコ初の実権型大統領
となったエルドアン氏

6月24日に行なわれたトルコの大統領選挙において、現職のエルドアン大統領が再選を果たしました。また、同時に行なわれた総選挙で、同氏が率いる公正発展党(AKP)が主導する政党連合が、国会の過半数の議席を獲得したことで、エルドアン大統領は、今後5年間の安定した政権運営が可能となりました。

エルドアン政権は、選挙を視野に、財政拡張などの景気刺激策を繰り返し、昨年後半以降、高い経済成長率を実現しました。しかし、その反動などもあり、景気の先行きが懸念されるようになると、エルドアン大統領自身や与党に不利に働くとの懸念から、来年11月に実施予定の選挙が大幅に前倒しされることとなりました。当初は、エルドアン大統領の勝利予想が大半だったものの、選挙戦の終盤には、野党の支持が拡大し、政治の先行き不透明感が高まる展開となりました。しかし、決選投票を経ることなくエルドアン大統領の再選が決定し、AKPが主導する政党連合も過半数の議席を獲得したことは、政治情勢の安定という面で、市場で好感され、トルコ・リラは対米ドルで一時約3%上昇しました。今後は、昨年の国民投票で承認された憲法改正により、これまでの議院内閣制から実権型大統領制に移行し、エルドアン大統領は、法律と同等の効力を持つ政令の発令、副大統領や閣僚の任免、国会の解散権などを持ち、権限がこれまで以上に拡がるため、強権政治の強まりが懸念されています。

トルコでは、財政赤字と経常赤字に加え、2桁台の高いインフレ率が続いており、財政の再建や脆弱な経済の立て直しが急務とみられることから、新しい閣僚やこれらの課題への対応が注目されます。また金融政策について、これまで中央銀行は、利上げに反対するエルドアン大統領の圧力を受けながらも、金融政策の簡素化や、大幅な利上げなどを行ない、金融引き締め姿勢を示してきました。物価の安定に向け、引き続き金融引き締めが不可欠とみられる中、選挙後の中央銀行の統制強化を示唆するエルドアン大統領が、中央銀行の独立性を再び脅かすような場合には、市場にとってリスクとなる可能性があり、注意が必要とみられます。

【図表】[左図]トルコ・リラとトルコのインフレ率の推移、[右図]トルコのGDPおよび経常収支の推移グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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