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2018年6月27日

Vol.1377 フィンテックで一段と加速する
世界のキャッシュレス化

近年、世界諸国でキャッシュレス化が進んでいます。経済産業省が今年4月に発表した「キャッシュレス・ビジョン」によると、中国・韓国や、欧米などのキャッシュレス決済比率は、日本の倍以上の水準となっています。背景には、日本では治安の良さや偽札の少なさから現金への信頼度が高い一方で、他国では、偽札・マネーロンダリング対策や徴税の効率化といった観点から、政府や金融機関が、クレジットカード優遇策やカード決済のインフラ整備、一定額以上の現金決済の禁止など、キャッシュレス化を推進する様々な策に取り組んできたことが挙げられます。

こうしたことに加え、最近では、フィンテック(最新の情報技術を利用した新たな金融サービス)の台頭もキャッシュレス化に拍車を掛けています。例えば、中国では銀聯(ぎんれん、デビットカード)がこれまでキャッシュレス化の原動力となってきたものの、ここ数年では、「アリペイ」や「ウィーチャットペイ」など、民間企業が提供するQRコード決済が急速に普及しています。インドでも、アリペイなどと同様のQRコード決済サービスである「Paytm」が2013年にスタートし、利用者数は2億人を突破しました。17年には、同国の中銀や銀行も、大手海外カード会社と共同で、国内のQR規格(Paytmなど一部除く)を統一した「BharatQR」を開発し、コストが相対的に安いQRコード決済の普及を後押ししています。QRコード決済のほかにも、12年にスウェーデンで、個人向け送金サービス「Swish」(スウィッシュ)を大手銀行が共同で開発した例があります。携帯端末で電話番号などを利用して無手数料で送金できるため、利便性が高く、同国人口の約6割が利用しています。また、クレジットカードが普及し、キャッシュレス決済比率が既に高い韓国も、新たに「コインレス社会」をめざし、17年には、釣り銭を電子マネーにチャージする事業を中銀が試験的に開始しました。

わずらわしい決済処理の手間をなくすフィンテックサービスは、利便性が高く、キャッシュレス化に不可欠な存在となりつつあります。こうしたなか、フィンテック企業への投資額は拡大傾向にあり、足元では、16年に高額紙幣が廃止され、デジタル決済へのニーズが高まったインドがけん引役となりました。今後も、キャッシュレス化の波が拡がるなか、フィンテックサービスの成長の行方に注目が集まります。

【図表】[左上図]キャッシュレス決済比率、[左下図]キャッシュレス化を促進するフィンテックの事例、[右図]フィンテック企業への投資額・案件数グラフを拡大

※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

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