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2018年7月3日

Vol.1382 メキシコの次期大統領はロペスオブラドール氏に
~同氏率いる新興左派政党も議会選挙で躍進の模様~

7月1日投開票のメキシコの大統領選挙では、世論調査で終始、優勢だった左派のロペスオブラドール元メキシコシティ市長が当選確実となりました。また、連邦議会選挙では、同氏率いるMorena(国家再生運動)が、連合を組む他2党と合わせて、下院で過半数、上院でも過半数近くの議席を得る可能性が出口調査で示されています。

市場では、ばらまき型の財政政策や、石油産業の開放といったペニャニエト現政権が進めた構造改革の見直しなど、ロペスオブラドール氏の大衆迎合的な政策が懸念されており、2日には同国の株価や通貨が下落しました。Morena連合の議席数は、構造改革を白紙に戻すのに必要な、議会の3分の2に達しない模様ながら、改革を停滞させるには十分とみられます。ただし、米トランプ政権の保護貿易主義的な政策や米国・ユーロ圏での金融緩和政策縮小の動きなどを背景に、投資家がリスク回避に傾きがちな状況だけに、現実主義的立場から政権運営を行なうと約束してきたロペスオブラドール氏の言葉どおり、新政権は少なくとも発足当初、政策を慎重に進めると見込まれます。なお、ブラジルで2003年1月にルラ氏が初めて大統領に就任した際、左派政権の誕生に市場は当初、大きく動揺しました。しかし、ルラ大統領は就任後、経済安定化最優先の政策を採り、市場で好感されるという、良い驚きをもたらしました。メキシコでも今回、市場の目が厳しい監視役となって、同様の展開が起きる可能性は否定できず、ロペスオブラドール氏もこれまでのところ、市場の懸念払しょくに努める姿勢を示しています。

ただし、選挙結果を反映した新議会の発足は9月ながら、新大統領の就任は12月1日となっており、新政権の発足や政策実行までに時間があるため、不透明感がつきまとい易いとみられます。また、NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉については、新政権の下で事実上、仕切り直しとなる可能性があるなど、対米関係面でも不透明感が続くとみられます。こうしたことから、企業の投資や海外からメキシコへの直接投資の手控えなどを通じて、景気に影響が及ぶことも考えられます。その一方、ある程度、時間がかかるとしても、新政権が治安の回復などで効果を上げることが出来れば、景気や、海外からの直接投資にとって、大きくプラスに働くと期待されます。

【図表】[左図]メキシコ・ペソの推移、[右図]メキシコの実質GDPと金利・物価の推移グラフを拡大

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