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2018年7月4日

Vol.1383 国内の企業景況感は足踏みも、設備投資は改善の兆し

日本銀行が2日に発表した6月の短観(全国企業短期経済観測調査)は、企業の景況感を示す業況判断指数DIが大企業・製造業でプラス21と、前回3月調査のプラス24から低下しました。米中を中心とする貿易摩擦激化への懸念や、原油高や深刻な人手不足を背景とする原材料費・人件費などの上昇が、石油・石炭製品や自動車、非鉄金属など、幅広い業種の景況感を下押ししたとみられます。一方、大企業・非製造業はプラス24と、前回3月調査のプラス23から改善しました。インバウンド需要が好調な宿泊・飲食サービスや運輸・郵便、卸売など幅広い業種で需要が好調に推移しているとみられます。

こうした中、企業の設備投資への意欲には改善の兆しがみられます。2018年度の大企業の設備投資計画(全産業)は前年度比13.6%増と、市場予想(中央値)の9.3%増を上回り、6月調査としては統計開始以来の高水準となりました。また、中小企業などを含む全規模・全産業でも前年度比7.9%増と、規模や産業に関わらず、総じて設備投資意欲に改善がみられます。これは、深刻な人手不足などを補うための省力化投資の加速のほか、潤沢な現預金の有効活用を求める投資家の声が反映されているといった見方もあります。

短観の調査項目の1つである生産・営業用設備判断DIでは、企業の規模を問わず、設備の不足感を訴える企業が増えています。また、設備投資の先行指標として注目される機械受注統計(船舶・電力を除く民需)でも、4月の受注額が前月比10.1%増の約9,431億円と、約10年ぶりの高水準となったほか、4-6月期の受注見通しも、前期比7.1%増と高い伸びが見込まれているなど、設備投資意欲の高まりを裏付ける内容となっています。

足元の日本を取り巻く環境は、原油価格の上昇や北朝鮮情勢、米国発の貿易摩擦などの懸念材料がみうけられます。しかし国内で、深刻な人手不足を背景に、省力化投資などの設備投資意欲が、大企業に限らず中小企業などでも高まっていることは、景気の回復トレンドを下支えすると期待されます。

【図表】[左図]日銀短観・業況判断DI(大企業)、[右図]機械受注額(船舶・電力を除く民需)の推移 グラフを拡大

(信頼できると判断した情報をもとに日興アセットマネジメントが作成)

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