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2018年7月10日

Vol.1387 貿易摩擦に伴なう先行き不透明感が拡がる中、史上最高値を更新したグローバルREIT

グローバルREITが足元で上昇基調となっています。S&P先進国REIT指数(米ドルベース、トータルリターン)は、7月初めに、2016年8月以来の史上最高値を更新しました。これは、トランプ米政権の保護貿易主義的な政策に伴なう、世界的な先行き不透明感を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まり、債券価格が上昇(利回りは低下)する中、利回り面での魅力や割安感などへの見直しなどから、REIT市場に資金が流入したためと考えられます。

世界の株式市場は、中国による知的財産権の侵害を理由に、米政権が中国製品に対する関税引き上げなどの検討に入ったと報道された3月中旬以降、米中の貿易摩擦悪化懸念などを背景に値動きの荒い展開となっています。6月は、米国が中国に対する強硬姿勢を改めて示したことに加え、ユーロ圏が、米国の鉄鋼・アルミニウム輸入制限への対抗措置を発表するなど、欧州との間でも貿易摩擦悪化が警戒されたことから、投資家心理が一段と悪化する状況となりました。

利回り面に目を向けると、主要国のREITの分配金利回りは、株式の配当利回りや10年国債利回りを上回る魅力的な水準となっています。こうしたREIT本来の魅力である利回り水準の相対的な高さに加え、比較的堅調な収益成長にもかかわらず、ここ数年、価格の上昇が緩やかだったことなどから、足元では割安感があり、下値リスクが低いとみられていることなども投資家の資金がREITに向かいやすくなった要因と考えられます。

足元で、トランプ政権による保護主義の動きが目立っているのは、今年11月の中間選挙を控え、支持率の獲得に向けたアピールの面があると考えられます。ただし、貿易摩擦激化の動きなどを受け、グローバル企業の中には業績見通しを下方修正する企業や、生産拠点の一部を米国から海外に移す考えを示す企業も出てきていることなどを踏まえると、株式市場では企業収益への影響などを意識し、不安定な動きが続くことが想定されます。このような中、資産分散投資という観点から、投資対象のひとつとしてREITが一段と選好される可能性が考えられ、今後のグローバルREIT市場への資金流入の動向が注目されます。

【図表】[左図]グローバルREIT(米ドルベース、トータルリターン)の推移、[右図上]2018年6月以降の騰落率比較、[右図下]主要国の利回り比較グラフを拡大

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