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2018年7月19日

Vol.1392 貿易摩擦にとどまらず、景況感の悪化に要注意
~世界のGDP(国内総生産)に0.5%下振れのリスク~

IMF(国際通貨基金)は、7月16日に最新の世界経済見通しを発表したのに続き、18日に公表した資料の中で貿易摩擦の激化リスクに触れ、世界のGDP規模が最大で0.5%押し下げられるとの試算を示しました。

IMFは、16日発表の世界経済見通しにおいて、米国による、鉄鋼・アルミニウムの輸入制限および500億米ドル相当の中国製品に対する関税措置と、これらに対する各国の報復措置を考慮した上で、2018、19年の世界の経済成長率をともに前年比+3.9%で据え置きました。その上で、18日に公表した貿易摩擦の激化リスクの試算では、世界経済見通しで考慮した関税措置に加え、①:米国による、2,000億米ドル相当の中国製品を対象とした追加関税措置と、これに対する同規模の報復措置、②:①に加え、米国による輸入自動車への関税措置と、これに対する同規模の報復措置、③:②に加え、企業などの景況感の悪化、という3種類の想定を設けています。

関税措置の応酬に伴なう直接的な影響は限定的で、②の場合でも、世界のGDPへの影響は最大で▲0.1%程度とされています。これは、特定の国・地域の間で関税措置がとられても、同措置を迂回すべく、他の国・地域との貿易が活発になると想定されるからです。こうした迂回の効果により、ユーロ圏や日本については、②の場合でも当初はプラスの影響が及ぶとみられています。ただし、貿易摩擦の中心となる米国については、①の場合でも1年目で▲0.2%、②の場合には、1年目で▲0.6%、5年目でも▲0.3%と、悪影響が及ぶとされています。

さらに、企業による投資の鈍化につながる③の場合、世界のGDPへの影響は、1年目で▲0.4%、2年目では▲0.5%と、より大きな影響が見込まれています。なお、個別の国・地域で影響が大きいのは、1年目に▲0.8%程度となる米国、次いで、2年目に▲0.7%程度とされる新興アジア(含む中国)です。その他への影響は2年目ないし3年目が最大で、中南米や日本で▲0.6%程度、ユーロ圏と「その他地域」で▲0.3%程度となっています。

【図表】[左図]IMFの2018、19年の世界経済見通し、[右図]世界の実質GDP成長率(前年比)の推移グラフを拡大

※上記は過去のものおよび予測であり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

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