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2018年8月8日

Vol.1401 米国の保護主義的政策による不透明感の中、
見直し買いが続くJ-REIT

J-REIT市場が足元で緩やかな回復を続けています。東証REIT指数は、2016年の英国のEU(欧州連合)離脱選択や2017年の北朝鮮情勢の緊迫化などに伴なう投資家のリスク回避姿勢の高まりなどから下落基調が続いていたものの、昨年11月中旬以降、上昇に転じ、短期的な調整を挟みつつも、堅調に推移しています。こうした背景には、不動産市況の改善が継続している一方で、バリュエーション面での割高感が薄まったことなどがあるとみられます。

国内の不動産市況は総じて堅調で、企業の人材確保に向けた増床・移転需要の強さなどから、6月の東京都心(5区)のオフィス空室率は2.57%と低水準であり、それに伴なって賃料は前年同月比+6.59%と、50ヵ月連続で改善が続いています。さらに、訪日外国人客の増加などを背景に、ホテル需要も堅調となっています。

また、欧米の金融政策が引き締め方向にある一方、日本では長期に渡って緩和が続くとの見方が強まっており、J-REITのイールド・スプレッド(分配金利回りと長期金利の差)は、相対的に高い水準にあります。リートの割安度を示すNAV(純資産価値)倍率は、昨年10月末時点で1.01倍と、2012年11月以来の低水準まで下落し、足元でも、依然1.1倍を下回る水準で推移しています。このような割高感の薄まりや、海外投資家からの資金流入の増加に加えて、昨年6月以降、各リートによる自己投資口の取得(株式会社における自社株買い)が増加していることなどが、足元のJ-REITの回復に寄与しているとみられます。

米国の金利上昇や保護主義的な貿易政策などによる投資家のリスク回避姿勢の高まりなどは懸念されるものの、株式と比べて影響を受けにくいとみられます。また、J-REITの利回り面での魅力の高まりや、自己投資口取得の活発化による需給の改善などは、今後のJ-REIT上昇加速の追い風になると期待されます。

【図表】[左図]東証REIT指数とNAV倍率の推移、[右図]J-REITの主要投資部門別売買動向の推移 グラフを拡大

※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。

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