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2018年8月14日

Vol.1404 ロケットや人工衛星の小型化で、
期待される宇宙産業の裾野拡大

2018年2月、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、世界最小級サイズのロケットの打ち上げに成功しました。今回のロケットはもともと観測ロケット*として開発されたものでしたが、改良を重ね、人工衛星を搭載できるようになったものです。打ち上げ費用は、大型ロケットより大幅に安い約5億円、そして、ロケット開発にあたっては、部品に携帯電話や家電に使われる半導体などの民生品を使い、コストを抑えたとされています。宇宙産業については、欧米に遅れをとっているものの、人工衛星の輸送を担う小型ロケットの打ち上げに成功したことが契機となり、今後、日本においても宇宙産業の裾野拡大に弾みがつくことが期待されます。
*人工衛星は搭載せず、ロケット自身が宇宙空間を飛びながら落下するまでの間に観測を行なうもの

近年、宇宙産業界では、打ち上げ費用の大幅削減をめざし、ロケットおよび人工衛星の小型化がトレンドとなっています。人工衛星を宇宙に運ぶためには、ロケットでの打ち上げが必要となります。しかしながら、この打ち上げ費用が高く、大型ロケットの場合、1回の打ち上げで100億円程度かかっていました。足元では、低コストでの打ち上げが可能となっているほか、1回の打ち上げコストが抑えられる分、打ち上げ頻度を高めることができるようになっています。打ち上げコストの低下に加え、これまでと比べて短期間・低価格で小型衛星が開発可能となったことなどと相まって、商業利用の分野では、低軌道における衛星コンステレーション構築に注目が集まっています。コンステレーションとは星座を意味し、衛星コンステレーションは、複数の人工衛星を連携させて、通信やデータ取得など、ひとつの機能やサービスを提供する仕組みを指します。これまでは、打ち上げコストが高いうえ、1機数百億円を超える大型の人工衛星が使用されていたことなどからコストが高くなる傾向がありました。また、たった数機の人工衛星でしか対象物を追うことができないという制約などから、目的とするデータをユーザーに提供するまでに時間がかかっていました。しかしながら、小型衛星の大量打ち上げなどによって、衛星コンステレーションの構築が進めば、人工衛星を利用して取得するデータがこれまでと比べて安価に、そしてカバー範囲が拡がるためタイミングよく入手できるようになります。そして、さらにその先には、データを蓄積し、AI(人工知能)による解析を組み合わせることなどによって、新たなビジネス分野が拡がることも見込まれます。

こうしたことを踏まえると、今後、魅力的な投資機会を捉えるという意味で、投資家の間で、宇宙というテーマへの注目が拡がることが想定されるだけでなく、ロケットや人工衛星の製造に関わる企業などに加え、人工衛星からのデータを活用してビジネスを展開する企業についても、関心が高まる可能性が考えられます。

【図表】[左図]小型衛星の打ち上げ数、[右図]小型衛星市場の10年単位での比較 グラフを拡大

※上記は過去のものおよび予想であり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

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