Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

楽しく、楽に読めるマーケットで話題のトピック(不定期)


2018年8月29日

Vol.1409 米国とメキシコがNAFTA(北米自由貿易協定)再交渉の2国間協議で合意
~不透明要因が晴れ、メキシコにとってポジティブ~

米国とメキシコの両政府は8月27日、NAFTA再交渉の2国間協議で大筋合意に達したと発表し、残るカナダとの協議を再開すると表明しました。これを受けて同日、投資家がリスク選好に動き、欧米やメキシコ、カナダの株式相場が上昇したほか、米ドルが売られた一方、メキシコ・ペソやカナダ・ドルは買われました。

NAFTA再交渉の大きな焦点は、自動車の関税ゼロを維持する条件である「原産地規則」の見直しです。米国とメキシコは、両国で生産する部材の調達率の引き上げ(現行62.5%以上→75%以上)や、生産工程の40~45%を時給16米ドル以上の工場で行なうよう義務づける「賃金基準」の設定など、原産地規則の強化で合意しました。一方、米政府が強く導入を求め、メキシコとカナダが反対してきた、5年毎に協定を更新しなければ自動的に失効とする「サンセット条項」の導入は見送られ、代わりに、協定の期限を16年とした上で、6年毎に内容を見直すこととし、協定継続で合意できなければ、その後、10年で協定は失効、逆に、合意できれば、期限を16年間延長することとなりました。なお、カナダとの協議は8月28日に再開しましたが、メキシコのペニャニエト大統領が任期満了となる今年11月末までに新協定に署名するために、合意内容を8月31日までに米議会に通知する必要があります。このため、米政府は、31日の議会通知に間に合うタイミングでカナダと合意できれば3ヵ国協定として、合意できなければメキシコとの2国間協定として、議会通知を行なうとしています。

メキシコのグアハルド経済相によると、同国から米国へ輸出される自動車の約7割は新たな原産地規則を満たしています。また、新協定は、2020年から段階適用、23年に完全実施の見通しで、この間に、メキシコ側で一段の対応が進むと見込まれるほか、原産地規則未達の乗用車への米国の関税率は2.5%にとどまるとされていることもあり、新協定のメキシコへの影響は大きくないとみられます。カナダも含めた、NAFTAの見直しが実現するかは未だ不透明ながら、米国とメキシコの大筋合意は、メキシコの産業界を取り巻く不透明感を晴らし、企業の投資や海外から同国への直接投資の手控えの回避につながるという点で、プラスと考えられます。

【図表】[上図]メキシコ・ペソの推移、[下図]メキシコの実質GDPと金利・物価の推移 グラフを拡大

信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成

※上記は過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。

  • 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
  • 投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産には為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご覧ください。