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2018年9月27日

Vol.1420 米利上げが続くなか弱い動きとなる高金利通貨
~ファンダメンタルズによる選別が肝要となろう~

9月26日、米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利(FFレート)の誘導目標を25ベーシスポイント引き上げ、2.00~2.25%としました。米国が金融引締めに転じて数年が経ちますが、このところの好調な米景気を背景にFRBは着実に利上げを進めており、これを受けて一部の高金利通貨が軟調な動きとなっています。

そもそも通貨価値は、インフレ率や経常収支などのファンダメンタルズに加え、他国との金利差などによって決まります。そのため、トルコやブラジルなど経済情勢が不調な国の通貨は、経済情勢が堅調な国の通貨(米ドルや日本円など)に対して安くなる傾向があります。また、金利差という面では、他国の金利が上昇すると金利差が縮小し、自国通貨の魅力が低下する傾向がありますので、最近の米金利上昇などは通貨安の要因となります。

足元で高金利通貨は軟調な動きとなっていますが、この理由の一つには、2015年末から米国で政策金利が引き上げられたことにより、それまで高金利通貨に流れ込んでいた資金が米国(米ドル)に戻る流れがあります。一般に政治面や経済面にリスクがある国への投資に際して投資家は、そのリスクに見合ったリターンの上乗せ(リスクプレミアム)や高い利回りなどを求める傾向があります。その上で、経済が安定している(リスクの低い)国の金利が上昇した場合、リスクの高い国へ投資するメリットが薄れ、投資資金をリスクの低い国に移す投資行動がみられます。また、高金利通貨が幅広く下落している理由には、政情不安の強い一部の高金利国の通貨急落などを受け、投資家がリスク回避の動きを強め、高金利通貨や新興国通貨であれば、経済情勢や政治面が相対的に良好な国の通貨まで売る動きにつながり、同時に値下がりしていることが挙げられます。

現在の市場では、米国の景気が堅調な一方で、物価上昇率の過熱が見込まれていないことなどから、足元の金融引き締め局面の終りが視野に入りつつあります。このため、一本調子の米ドル高はいずれ一服するとみられます。そうした場合、ファンダメンタルズに基づいた見直しが起こると考えられ、高金利な国の中でも経済情勢などが良好な国の通貨については、買い戻しの動きが出ることも期待されます。

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