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2018年10月10日

Vol.1424 ブラジルの大統領選挙は決選投票に
~ボルソナロ氏が優勢だが、過度の楽観は禁物~

10月7日投開票のブラジル大統領選挙では、過半数の票を獲得した候補はなく、得票率46.03%でトップの、元軍人で極右のボルソナロ下院議員と、ルラ元大統領に代わって左派・労働者党の候補となり、得票率29.28%で2位となったハダジ(アダジ)元サンパウロ市長が28日の決選投票に進むこととなりました。なお、8日の市場では、財政再建や改革に反対する労働者党の劣勢などが好感され、株価や通貨レアルが大きく上昇しました。

少数政党・社会自由党のボルソナロ氏は、既存勢力や既得権層に対する不信が国民の間で強まる中、汚職が蔓延する既存の政治体制への批判などを繰り広げ、過半数に迫る票を獲得、世論調査の結果を上回る善戦となりました。ただし、女性や性的マイノリティーを蔑視したり、軍事独裁政権を讃える発言などもあり、不支持率が高い状況です。また、ハダジ氏も、低所得層を中心に世論調査の結果を上回る票を得たものの、汚職のイメージがつきまとう労働者党の候補であることなどから、不支持率が高くなっています。7日の得票率でハダジ氏を大きく上回るボルソナロ氏は、決選投票でも有利とみられるものの、7日に中道派候補を支持した票などが、極右と左派の直接対決となる28日にどのように流れるかは不透明で、接戦を予想する声もあります。このため、同日にかけて、世論調査の動向に加え、政党間の協力関係や連立などに向けた動きが注目されます。

ボルソナロ氏は、市場で信頼の厚い経済学者を財務相に指名する方針であり、財政再建や国有企業の民営化に前向きなほか、社会保障負担の軽減を目指す姿勢を示しています。一方、ハダジ氏の属する労働者党はばらまき政治に傾きがちで、テメル現政権が進めてきた財政支出削減や改革を白紙にするとしています。こうした違いから、決選投票でハダジ氏が勝利する場合、市場で悪材料視されると予想されます。また、ボルソナロ氏が勝利する場合は好材料とみられるものの、既にある程度の織り込みが進んでいるとも考えられます。なお、どちらが勝利しても、多くの政党がひしめく議会で多数派を形成することは容易でなく、決選投票が終わっても、政治面での不透明感が直ちに払拭される訳ではないとみられます。それでも、緩やかながら景気は持ち直しの方向にある一方、物価上昇率が落ち着いているほか、経常赤字が減少するなど、経済ファンダメンタルズが改善していることなどが、通貨レアルを支えると期待されます。

【図表】[左図]ブラジル・レアルと原油価格の推移、[右図]ブラジルの主要指標の推移グラフを拡大

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