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2018年11月19日

Vol.1434 中国経済を牽引する個人消費の高度化・多様化

中国では、経済成長のエンジンが、これまでの投資から消費へと移行しつつあります。中国の消費規模は近年大きく拡大しており、2013年には米国に次ぐ世界第2位となったほか、今年1-6月期のGDP成長率への寄与度は70%を超えたとされています。米中貿易摩擦の長期化懸念などから、足元では中国の消費者マインドが停滞し、小売売上高の伸びにも鈍化がみられるものの、それでも前年比9%前後と、依然として高い水準となっています。そうした中、中国の消費スタイルの変化に注目が集まっています。

背景となるのは、所得の増加、高齢化、都市化の進展(沿岸部から内陸部)といった社会の構造的な変化です。所得水準の向上により、中国では今や人口の40%以上が中間層・高所得者層に位置づけられており、消費行動において、質や安全性を重視する傾向が強まっています。化粧品やヘアケア用品、ベビー用品など、生活必需品以外にかけるコストが大幅に増加しているほか、「モノ消費」から「コト消費」への移行も進み、レジャーや旅行、美容などの支出や、サービス消費、情報(IT関連)消費などが拡大傾向にあります。また、高齢化を背景に、ヘルスケア分野への消費性向も高まるなど、消費の高度化・多様化が急激に進行しています。

さらに、消費主導型経済への転換をめざす中国政府は、消費の一層の拡大と高度化を推進すべく、様々な対策を行なっています。サービス業に対する規制緩和や新興産業の育成強化、財政支援などのほか、最終消費支出の1割を占める規模となった情報消費の拡大に向けた施策などが、足元で次々と打ち出されています。また企業側も、質の高い製品やサービスの供給だけでなく、消費者の多様なニーズに応える新しいビジネスモデルの創出に注力しており、オンライン医療サービスや、O2O(オンラインとオフラインの融合)の推進、ロボットやドローンの活用による内陸部までカバーした物流網の整備など、イノベーションの力で消費の裾野拡大を促しています。

外部環境の悪化から、中国における消費拡大の腰折れを懸念する声もあるものの、政府や企業の努力に加え、堅調な労働市場や、新たに施行される個人所得税減税なども個人消費の伸びを下支えすると見込まれ、巨額の消費が引き続き中国経済の牽引役となることが見込まれます。

【図表】[左図]中国の項目別消費支出の増加率、[右上図]中国の小売売上高(対前年比)と失業率の推移、[右下図]中国の一世帯あたりの可処分所得推移グラフを拡大

(Euromonitor Internationalなど、信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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