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2018年11月26日

Vol.1439 2年8ヵ月ぶりに利上げを行なった南アフリカ
~中央銀行のタカ派姿勢が通貨を支えよう~

南アフリカ準備銀行(中央銀行)は11月22日、2016年3月以来となる政策金利の引き上げ(6.5%→6.75%)を決定しました。同決定は市場予想どおりだったものの、同準備銀行が今回、物価見通しを引き下げたにもかかわらず、利上げに踏み切るというタカ派的な姿勢を示したことは市場に驚きを与え、南アフリカ・ランドは上昇しました。

物価見通しは従来、2018年7-9月期が前年同期比+5.2%、10-12月期は+5.4%でしたが、実績は7-9月期が+5.0%、10月も前年同月比+5.1%にとどまり、今回、10-12月期の見通しは+5.3%に下方修正されました。また、物価上昇率のピークは従来、19年4-6月期の+5.9%と予想されていましたが、今回、同年7-9月期の+5.6%に修正されるなど、見通しは総じて下方修正されました。それでも同準備銀行は、利上げが遅くなれば、物価上昇期待が定着し、将来、より強力な利上げを迫られることになるとして、今回、利上げを決定したと説明しています。また、政策スタンスは依然、緩和的であるとして、政策金利が19年末7.1%、20年末7.5%に上昇するとの見通しを示しました。

同国では、ラマポーザ大統領が今年2月に就任し、経済活性化に向けた改革や汚職撲滅などへの期待が高まったものの、天候不順の影響などもあり、今年4-6月期までGDP成長率が2四半期連続の前期比マイナスとなるなど、ファンダメンタルズの脆弱さが目立つようになっています。また、来年の総選挙での勝利に向け、ラマポーザ大統領が与党ANC(アフリカ民族会議)内の融和や党勢の回復を優先していることもあり、財政の悪化が続くと見込まれています。こうした中、格付会社ムーディーズが同国を格下げすれば、主要格付会社3社すべての評価が投資不適格となり、主要債券指数から南アフリカが外されることになるだけに、同社の判断が注目されています。

ただし、トルコで大統領が金融引き締めへの批判を繰り返し、中央銀行の独立性が懸念されるに至ったのと異なり、南アフリカの中央銀行が利上げに前向きなタカ派姿勢を鮮明にしたことは、通貨ランドを支えると期待されます。

【図表】[左図]南アフリカのGDPと国際商品市況の推移、[右図]南アフリカの物価、金利、通貨の推移グラフを拡大

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