Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

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2018年11月29日

Vol.1441 利上げ局面の終了が視野に入りつつある米国
~来年、利上げ休止や終了の可能性も~

米FRB(連邦準備制度理事会)は今月上旬のFOMC(連邦公開市場委員会)で、今後も緩やかな利上げの継続が妥当との見解を示しており、市場では12月に今年4回目の利上げが決定され、政策金利が2.25~2.50%(レンジの中間値2.375%)になることがほぼ確実視されています。また、FOMC参加者による9月時点の見通しでは、今回の利上げ局面が2020年に終了すると示唆されているものの、市場では、16年12月以降、概ね四半期毎に実施されてきた利上げが19年に休止されたり、同年中に終わるとの早期停止論が拡がりつつあります。

FOMC参加者による9月時点の見通しでは、政策金利(レンジの中間値)は19年末3.125%、20年末3.375%となっており、1回あたりの利上げ幅が今後も0.25%ポイントとの前提で、19年には3回、20年には1回の追加利上げが想定されています。そして、21年末の見通しが前年末と同水準となっているため、今回の利上げ局面は20年中に3.375%で終了すると示唆されています。ただし、景気を過熱も冷やしもしない中立金利の想定は2.5~3.5%と、下限ではもちろん、レンジの中間値の3.0%でも、19年以降の政策金利の年末予想を下回っているほか、同年以降、減税効果の剥落などから米国経済の成長鈍化が見込まれていること、さらに、米国外での景気減速の兆候なども踏まえると、FOMC参加者の従来予想どおりには利上げは進まないとの見方が市場で拡がっています。例えば、米国では、住宅ローン金利の上昇などを背景に、住宅関連指標に弱含むものが目立つようになっています。また、企業の景況感を見ると、米国では高水準で一進一退ながら、ユーロ圏では18年1月をピークに低下傾向となっており、直近11月は14年12月以来の低い水準となりました。

こうした中、10月から11月にかけて、FRBの2人の副議長から利上げに慎重ととれるハト派的な見解が相次いで示されました。さらに、パウエル議長は11月28日、中立金利にほど遠いと約2ヵ月前に評した政策金利について、同水準を僅かに下回っているとの認識を示したほか、これまでの利上げの経済への影響が完全に表れるまでには1年かそれ以上かかるとの見解を明らかにするなど、慎重姿勢を見せました。FRB内には、物価の過熱を予防するために、政策金利は中立金利をやや上回る程度に引き上げるべきとの意見があるものの、米国の景気や物価だけでなく、世界景気の先行き次第で、FRB内に慎重姿勢が一層拡がることも考えられます。

【図表】[左図]米国の金利および物価の推移、[右図]米国とユーロ圏の景況感の推移グラフを拡大

米FRBなどの信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成

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