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2019年1月15日

Vol.1449 中国の景気刺激策と
期待される株式市場への影響

昨年12月の中央経済工作会議を経て、中国政府は現在、諸政策の策定段階にあり、なかでも株式市場に直接的な影響を与える要素として注目されるのが、「金融政策」、「財政政策」、「国内市場の育成施策」の3つです。

金融政策については、中央銀行は昨年来、預金準備率の引き下げや中小・民営企業向け融資促進制度の新設などを実施しています。そうした中、今年1月4日には、1月中に預金準備率をさらに計1%引き下げる旨が発表されたこともあり、市場では更なる準備率の引き下げや、基準金利の引き下げを期待する声が高まっています。

財政政策については、インフラ投資の拡大が特に注目されます。昨年は政府のデレバレッジ(債務削減)推進によって投資の財源となる補助金や銀行借り入れ、地方債券発行が前年比でマイナスとなり、インフラ投資は大きく減速しました。しかし足元では、通常は3月の全人代(全国人民代表大会)で認可される地方政府の新規債務枠が、昨年末に約1.4億元の規模で前倒し認可されるなど、政府はこれまでの予算制約を緩める姿勢をみせており、全人代において更なるインフラ投資の拡大策が期待されます。その他にも、年初の国務院常務会議で中小企業への減税策の追加指示がなされるなど、今後も様々な財政拡張策が講じられる見込みです。

国内市場の育成施策については、政府は5G(第5世代移動通信システム)やAI(人工知能)、都市間交通などのインフラ拡大を打ち出しており、昨年末以降、総額約8,500億元に及ぶ鉄道プロジェクトや2,000億元規模の超高圧送電線建設プロジェクトなどを相次いで認可しました。また、5Gサービス商用化への取り組みが本格化する通信分野では、かつて3Gから4Gへの移行時にインフラ投資額が急拡大しましたが、5G向けの投資は更に大規模なものになるとみられており、関連分野への影響が期待されます。

このように、政府は引き続き、金融・財政など全方向から様々な景気刺激策を打ち出すとみられます。こうした政策の効果が徐々に顕在化するにつれ、足元の過度に悲観的な見通しが反映された株式市場にもポジティブな影響が及ぶことが見込まれます。とりわけ、政府が注力するニューエコノミー分野や中小・民営企業向けの支援策は、そうした銘柄が多く上場する深セン株式市場にとっての追い風になるとみられるほか、同市場は過去に比べてバリュエーション面での割高感がみられないことから、今後の株価上昇が期待できると考えられます。

【図表】[左図]中国の固定資産投資(分野別)の推移、[右図]深センA株指数の株価とPBRの推移グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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