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2019年1月21日

Vol.1450 ボルソナロ新政権の舵取りが注目されるブラジル
~改革の道筋がつけば、中長期的な評価は向上へ~

ブラジルでは、汚職撲滅や治安回復、さらに構造改革による経済立て直しなどの政策を掲げ、昨年10月の大統領選挙で勝利した、元軍人で右派のボルソナロ氏が2019年1月1日に大統領に就任し、22年末までの4年間の任期がスタートしました。滑り出しは上々で、これまでのところ、通貨、株価とも堅調な推移となっています。ただし、新政権の真価が問われるのは、連邦議会の会期が始まる2月からと考えられます。

国民からの期待が高い汚職撲滅や治安回復に向け、ボルソナロ新大統領は、連邦地裁判事としてルラ元大統領らの汚職を追及した実績を持ち、国民から信頼が厚い、モロ氏を法務・公安相に任命しました。また、少数政党が乱立するブラジルでは、政権与党が閣僚ポストなどを差し出し、他党から協力を取りつけることが常態となっていましたが、新政権は、汚職につながりかねないとしてそうした手法に甘んじることなく、組閣に当たり、政界の外から各分野の専門家を登用することを優先しました。さらに、効率化や支出抑制などに向け、閣僚ポストを前政権の29から22へ削減しました。こうした采配は、これまでのところ、国民の支持を得るのに寄与している模様です。

また、構造改革については、財政規律を重視する経済学者で、市場から信頼の厚い、ゲデス氏が経済相に就き、年金制度改革、民営化、租税簡素化、経済の対外開放を掲げたことなどから、市場や産業界で期待が高まっています。なお、財政赤字の主因とされる、世界的にも手厚い年金制度の改革が優勢課題であるものの、国民の負担増につながることなどから、議会で十分な支持を得るのは容易でないとみられています。こうした中、前述のとおり、新政権は閣僚ポストと引き換えの協力要請を他党にもちかけるようなことはせず、個別の案件ごとに党派を超えた支持の拡大を目指すとしています。その成否は、大統領や政権が汚職撲滅や治安回復などで実績を上げ、国民からの支持をいかに高めることができるかにもかかっていると考えられます。

新政権の改革姿勢が積極的であればあるほど、期待が高まる半面、議会の抵抗もその分強まり、具体的な政策の内容が薄められ、市場の一時的な失望につながる可能性がある点に注意が必要です。それでも、改革に道筋をつけ、政治機能の回復を示すことができれば、ブラジルの中長期的な評価は高まると考えられます。

【図表】[左図]ブラジルの通貨レアルと株価の推移、[右図]ブラジルの主要指標の推移グラフを拡大

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