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2019年1月23日

Vol.1453 中国の成長率は28年ぶりの低水準と言うけれど
~目標に沿った緩やかな成長鈍化はむしろ安心材料~

中国の2018年の実質GDP成長率は前年比+6.6%と、政府目標の「+6.5%前後」を達成したものの、報道では「28年ぶりの低成長」との見出しが目立ちました。また、3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)での発表が見込まれる2019年の政府目標は、「+6.0~6.5%」に引き下げられる模様と報じられています。ただし、鈍化傾向ながら、同国の成長率が、世界第2位の経済大国となった現在でも世界的には高水準で、しかも、政府目標を着実に達成していることは、悲観材料ではなく、むしろ安心材料ではないでしょうか。

1990年以降の中国と1950年代後半以降の日本の経済成長率を比べると、二桁の高成長局面が終わって以降、中国では伸びの水準が総じて高いだけでなく、ブレが小さいことが顕著です。こうした背景には、財政・金融政策にとどまらず、様々な支援や規制なども駆使した、中国当局によるコントロールが大きく寄与したと考えられます。例えば、日本の場合、成長率は1980年代に先進主要国の中でも高水準を維持したものの、1990年代以降は、バブル崩壊と金融危機により、先進主要国を下回る水準へと鈍化した苦い経験があります。一方、中国でも、バブルや、債務・設備の過剰などが強く懸念される局面があったものの、当局の巧みな対応などにより、景気の大幅なブレにつながるような事態は回避されてきました。

約14億もの人口を抱える同国では、所得水準の向上などに伴ない、巨大な潜在需要が生じており、政府は消費を経済成長の柱とすることに注力しています。また、広域経済圏構想「一帯一路」では海外市場の開拓・拡大、ハイテク産業育成政策「中国製造2025」では産業構造の高度化や国際競争力の向上を目指すなど、政府が国の内外を視野に経済成長を強化する策を展開していることなども踏まえると、同国は今後も大幅な成長鈍化を回避するだけでなく、世界的に見て高水準の成長を維持する可能性が高いと考えられます。

【図表】[左図]日本と中国の実質GDP成長率の推移、[右図]日本と中国の1人当たりGDPの推移グラフを拡大

内閣府やIMF、世界銀行などの信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成

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