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2019年1月28日

Vol.1454 拡大が見込まれる、新興国と先進国の成長率格差
~新興国株式の巻き返しが期待される展開に~

2018年は、米国金利の上昇や米中摩擦、「トルコ・ショック」などの悪材料が重なり、投資家がリスク回避の動きを強めたことから、新興国株式は終始、軟調に推移しました。ただし、米国の良好な景気・企業収益を背景に堅調だった先進国株式も秋以降は急落し、通年では新興国株式の下落率に迫る状況となりました。

米国では、FRB(連邦準備制度理事会)の2019年の利上げ予想が2回に低下したほか、政策金利が中立水準に近づいていることなどから、利上げ終了の時期が早まる可能性も指摘される状況であることに加え、物価上昇率加速の兆候が見られないこともあり、金利の一方的な上昇が続く可能性は低いと考えられます。また、米中摩擦については、中国の構造問題も絡んでいるため、短期間での全面解決は難しいものの、制裁関税の応酬などに伴なう悪影響の織り込みはかなり進んでいるとみられます。その一方、両国間の協議が続いていること、さらに、中国政府が景気を下支えする方針を明確にしていることなども考え合わせると、株価を今後、大きく押し下げる可能性は限定的で、むしろ、米中協議が進捗するなど、事態が改善に向かう場合には、新興国を中心として、株価の押し上げ要因となることが期待されます。

また、先進国では、米国を牽引役として、潜在成長率を上回るペースで経済成長が続いてきたものの、今後は持続的な成長鈍化が見込まれており、IMF(国際通貨基金)の予想では、2018年推定の前年比+2.3%に続き、19年:+2.0%、20年:+1.7%となっています。一方、新興国の場合、2018年推定の+4.6%に続き、19年は、トルコやアルゼンチンがマイナス成長となるため+4.5%に減速するものの、20年には+4.9%への加速が見込まれています。過去に新興国と先進国の成長率格差が拡がった際には、株価騰落率の面でも新興国が先進国に勝る傾向となっています。米国金利の上昇や通商摩擦に対する懸念の織り込みが進んだとみられることに加え、こうした成長率格差の拡大見通しなども踏まえると、今後は新興国株式の巻き返しに期待がかかります。

【図表】[左図]世界の株価と米長期金利、米ドルの推移、[右図]新興国と先進国の成長率格差と相対株価の推移グラフを拡大

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