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2019年3月5日

Vol.1464 MSCIが、新興国株式指数への
中国A株の組入拡大を正式に決定

18年の中国本土市場を取り巻く環境は、政府のデレバレッジ(債務削減)推進や米中貿易摩擦、人民元の下落など、厳しい状況が続きました。しかし一方で、MSCIが算出・公表する「MSCI新興国株式指数」等の指数に初めて中国A株が採用されるなど、近年の市場開放や規制緩和が評価された年でもありました。中国本土市場は個人投資家の割合が多く、市場心理の影響を受けやすいという特徴があります。ただし、ストックコネクト(株式の相互取引)を経由した海外投資家の資金フローは概ね堅調に推移しており、特に同株式指数への組入れを前に、1日当たりの投資上限額が従来の4倍に引上げられた18年5月からは、資金流入の規模が拡大傾向となりました。

今年はさらに、海外からの注目が高まるとみられます。MSCI新興国株式指数におけるA株の比率は、18年9月時点では0.7%と限定的で、対象も大型株に限られていました。しかし、MSCIは今年5月からA株の組入れを拡大することを正式に決定しました。2月末に発表された同社の計画によると、指数組入係数の引上げタイミングが当初の想定より小刻みになった一方、中型株の組入れ時期が6ヵ月程度前倒しされるなどのポジティブな変更もみられ、今年11月には、A株の組入比率が昨年の4倍以上に拡大する見込みです。

また、FTSEラッセルも、今年6月から同社株式指数にA株を組入れることを決定しています。第1フェーズの組入れが完了すれば、「FTSE新興国株式指数」におけるA株の比率は5.5%程度となる見込みです。そのほか、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスも、同社グローバル株式指数へのA株組入れを今年9月に開始するとしています。

これらの指数は、世界の多くの機関投資家がベンチマークとして使用していることから、インデックス運用などの資金流入が見込まれるほか、アクティブ運用を行なう投資家の関心も一層高まるとみられます。中国証券監督管理委員会は、19年中に中国本土市場に流入する海外資金は、昨年の2倍に相当する、6,000億元(約890億米ドル)に達する可能性があるとしており、こうした資金が市場の下支えになると見込まれます。

なお、A株が世界的な株式指数に採用されることで、市場参加者がより多様化、国際化すれば、変動性が低下し、株価が経済動向や企業業績を反映しやすくなるなどの効果も考えられます。そのため、当局は引き続き市場開放を進めるとみられ、こうした好循環が継続することが期待されます。

【図表】[左図]中国本土市場への資金純流出入額、[右図]各指数へのA株組入れロードマップグラフを拡大

(各社の発表内容や、信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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