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2019年4月4日

Vol.1473 底堅い需要が見込まれる
安全資産としての金

実物資産である金は、株や債券と異なり、企業の倒産と無縁な資産であることなどから、市場心理が悪化する局面で買われやすい傾向があるため、「有事の金」とも言われています。景気拡大に伴ない金融政策が引き締められる局面では、インカム(金利)収入をもたらさない金の価格は下落する傾向にある一方、景気後退に伴なって金融政策が緩められる局面では、安全資産としての側面が注目され、上昇する傾向にあります。

2018年夏ごろまでの金価格は、米国の力強い景気拡大を背景に、金融引き締めペースの加速が懸念されたことなどから、軟調となりました。しかし、昨年11月以降、世界景気の鈍化や米中貿易摩擦の激化への懸念などを背景に、投資家のリスク回避姿勢が強まったほか、2019年1月にはFRB(米連邦準備制度理事会)が利上げを当面停止する姿勢を示したことから、概ね堅調な推移となっています。また、政治・経済の不確実性の高まりや、各国中央銀行が米ドル建て資産を減らしていることなどを背景に、新興国を中心に中央銀行など公的機関による金の購入量が増加していることも、金相場を支えているとみられます。金の国際調査機関ワールド・ゴールド・カウンシルによると、世界の公的機関による2018年の金の購入量は651トンと、前年比で74%増加し、1971年のニクソン・ショック以降で最高となりました。

足元では、中国や米国の予想を上回る経済指標の発表などを受け、世界景気に対する厳しい見方が一旦和らぎ、安全資産である金が売られる場面もみられます。しかし、世界景気の先行きに大きな影響を与えうる、英国のEU(欧州連合)離脱問題や米中貿易摩擦が解決したわけではないことに加え、トルコリラの急落などを受け、金価格は1,300米ドルを挟んだ底堅い推移となっています。特に、英国によるEU離脱を巡る問題について、英国議会は混迷しており、ハード・ブレグジット(合意なき離脱)への警戒が高まっていることなどを踏まえると、安全資産としての金の需要は今後も底堅いと考えられ、金相場を支えると見込まれます。

【図表】金価格と投資家のリスク回避の動きの推移グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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