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2019年4月8日

Vol.1474 注目を集める、
アジア各国の選挙と政治動向

今年は昨年に引き続き、アジア各国で重要な選挙が続きます。3月24日には、2014年のクーデター以降、軍事政権が続いたタイで、約8年ぶりの下院総選挙が実施されました。これまでの発表では、いずれの政党も単独過半数に届かないことから、反軍政の7党が連携し、過半数議席の確保をめざすとしています。ただし、新首相には過去4年以上にわたり軍政を率いたプラユット氏が続投する可能性が高く、政権と議会のねじれにより、政治が不安定になることが懸念されます。

インドでは、下院総選挙が4月11日にスタートします。9億人の有権者を擁する同国では、地域ごとに7回に分けて投票が行なわれ、開票は5月23日に予定されています。2期目続投をめざすモディ首相率いる現与党の優勢が見込まれるものの、前回のように単独過半数政権を樹立するのは困難とみられています。モディ政権は物品・サービス税の導入や新倒産法の施行など多くの経済改革を実行し、国内外から高い評価を得てきましたが、2016年に導入された高額紙幣の廃止が支持率の低下を招き、昨年末の州議会選挙では惨敗を喫しました。ただし、足元の世論調査では与党が再び勢いを盛り返しつつあると報じられています。

インドネシアでは、4月17日に大統領選挙が行なわれます。再選をめざすジョコ大統領と野党党首のプラボウォ氏の一騎打ちは前回と同じ構図であり、世論調査ではジョコ大統領が総じてリードを保っています。同氏は就任以来、合計16弾に及ぶ経済政策パッケージを打ち出したほか、規制緩和や市場開放を進め、海外からの投資の呼び込みに尽力してきました。また、経済成長は緩やかではあったものの、インフレ率の抑制や失業率の低下といった任期中の実績に対し、有権者の評価は比較的高いとみられています。

これらの国では、近年経済改革が重視され、市場開放や外資の誘致などにより着実な成長がみられました。しかし足元では、各国で内向き志向が強まりつつあります。タイでは、前与党のタクシン元首相派の支持層を取り込もうとバラマキ政策が進められたほか、インドでも、支持率が低下する農村地域を中心に人気取り政策が講じられています。またインドネシアでも、票稼ぎの政策が打ち出される一方、改革が鈍化したことから、海外からの直接投資が減少に転じました。しかしながら、こうした動きは選挙での支持拡大を狙った一時的なものであると考えられます。そのため、今後選挙を迎えるインドやインドネシアにおいて、世論調査通りに現政権が続投する場合には、再び中長期的な経済成長に向けた改革路線が維持されるものと見込まれ、今後の政治動向が注目されます。

【図表】[左図]アジア各国の選挙等日程、[右図]アジア各国の政府機能の有効性*グラフを拡大

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