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2019年4月17日

Vol.1478 米金融政策の転換を背景に、
堅調な推移が続く新興国債券

米ドル建て新興国債券は、今年1月以降、堅調な推移となっています。

昨年は、米中貿易摩擦の激化や、トルコおよびアルゼンチンなどの地政学リスクの高まりに伴ない、新興国の景気減速が懸念されたほか、米国の利上げ継続に伴なう米金利や米ドルの上昇を背景に、新興国の米ドル建て債務負担の増加懸念が強まりました。こうしたリスクが嫌気されたことで、新興国債券は軟調な推移となりました。しかし、2019年に入り、FRB(米連邦準備制度理事会)が慎重姿勢に転じ、米国の年内利上げが見送られるとの見方が拡がると、米長期金利が低下し、米ドルの上昇が一服したことで、新興国債券は上昇基調となりました。

米ドル建て新興国債券は、基準金利である米国債利回りが上昇する場合や、新興国経済への懸念が高まる場合、売られる傾向にあります。そのため、今後を見通すうえで、米国の金融政策や新興国の経済状況が重要となります。米国の金融政策については、今後、米景気が勢いを取り戻し、追加利上げ観測が高まって米金利が上昇する場合、新興国債券の下落圧力となる可能性があります。しかし、3月のFOMC(米連邦公開市場委員会)では、米景気に対して楽観的な見通しを示しながらも、英国のEU(欧州連合)離脱や米中問題などに絡むリスクがあるとして、年内は利上げをしない方針が示唆されました。このため、今後、堅調な経済指標が発表されたとしても、利上げに消極的なスタンスはしばらく維持されるとみられます。新興国の経済状況については、一部の新興国では、政治リスクの高まりや、中国の景気減速に伴なう輸出の減少などにより、景気の先行きに不透明感がみられます。しかし、中国では、3月の全国人民代表大会(国会に相当)において、積極的な財政・金融政策によって経済を下支えする姿勢が示されており、足元の景況感に改善がみられます。また、IMF(国際通貨基金)の見通しによると、2020年にかけて先進国経済は減速するものの、新興国経済は持ち直し、インフレ率も落ち着いた水準になるとみられています。

こうしたことに加え、新興国債券は、世界的に低金利環境が続くなか、足元の利回りが6%程度と魅力的な水準にあることなどから、引き続き投資家の注目を集めると期待されます。

【図表】[左図]新興国債券のパフォーマンスと利回りの推移、[右図]経済成長率とインフレ率の推移(対前年比)グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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