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2019年4月25日

Vol.1482 持ち直しの兆しが見られた、中国の経済指標
~今後は減税やインフラ投資の寄与が見込まれる~

昨年以降、景気の鈍化傾向などを背景に、市場では中国の先行きが懸念されてきました。しかし、先週発表された同国の今年1-3月期のGDPは前年同期比+6.4%と、市場予想を0.1ポイント上回り、4四半期連続の鈍化を免れました。また、4月上・中旬に発表された3月の経済指標にも持ち直しの兆しが見られたことなどから、年初以降の中国株式の上昇に弾みがつき、上海総合指数は19日に約1年1か月ぶりの高値をつけました。

こうした背景には、昨秋以降の預金準備率の引き下げや中小企業向け融資促進制度の新設といった金融政策に加え、個人所得税減税やインフラ投資などの景気対策の寄与があったとみられます。さらに、足元では、今年3月に打ち出された景気対策が動き出しつつあり、4月に増値税(付加価値税)の減税が始まったほか、5月からは公的年金保険料が引き下げられ、合わせて2兆元規模の企業負担の削減につながるとされています。また、インフラ建設を促進すべく、地方政府がインフラ建設資金の調達に向けて発行する債券の今年の枠が前年比6割増とされているほか、自動車や家電の購入補助金の導入が打ち出されていることもあり、今後、景気の持ち直しが拡がると期待されます。

なお、こうした中、中国共産党の最高意思決定機関である政治局は4月19日の声明で、1-3月期の国内景気が予想より良かったとの認識を示しました。その上で、景気支援策を継続するとしつつも、デレバレッジ(債務削減)の推進や不動産投機の抑制を強調するなど、従前の構造改革路線を一部復活させています。これを受け、さらなる金融緩和への期待が後退したほか、利益確定売りなどもあり、週明けの22日と翌23日に株式相場は下落しました。しかし、企業債務の拡大などの中国の構造問題は、景気支援策の副作用として常に市場で懸念されてきた点であり、当局としても、景気持ち直しの兆しを受け、素早くバランスをとったものとみられます。これまでは金融緩和を背景とした期待に支えられた株価上昇でしたが、減税など、今年の景気対策の本丸が今後、効果を発揮すれば、景気の安定・回復や企業収益の拡大に沿った、息の長い株価上昇につながる可能性が高まると考えられます。

【図表】[左図上]GDP(前年同期比)の推移、[左図下]社会融資総量残高(前年同月比)の推移、[右図]消費、生産、固定資産投資の推移グラフを拡大

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