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2019年5月14日

Vol.1487 4月下旬以降、下落基調となった中国株式市場
~引き続き注目される米中協議の行方~

中国株式市場が4月下旬以降、下落基調となっています。4月下旬の下落については、中国の主要経済指標の改善を受けて政策期待が後退したこと、また、5月上旬の下落については、トランプ米大統領がSNSを通じて対中制裁関税引き上げについて発言したことを受け、米中協議決裂への警戒感が拡がったことが背景と考えられます。

中国の1-3月期のGDP成長率は、前期と同率の前年同期比+6.4%と、市場予想に反して4四半期連続での鈍化を免れました。また、鉱工業生産、小売売上高、都市部固定資産投資といった主要月次経済指標について、3月の伸び率がいずれも加速しました。昨年からの中国政府による積極的な景気支援策などを受け、中国景気への持ち直し期待は拡がっていたものの、その効果が思ったよりも早く指標に表れたとの印象などから、中国株式市場では追加的な景気対策への期待が後退し、4月末にかけて利益確定売りが拡がる展開となりました。

その後、5月1日から3日はメーデーのため、中国株式市場は休場でした。このような中、5日にトランプ大統領がSNSを通じて、2,000億米ドル相当の中国からの輸入品に対する関税を10%から25%に引き上げる措置に加え、現在、追加関税が課せられていない3,250億米ドル相当の輸入品についても、速やかに25%の関税を課す考えを示したことを受け、連休明けの6日の中国株式市場は急落しました。ただし、その後は、トランプ大統領が米中合意について「可能性がある」との見方を示したこと、そして、対中制裁関税が10日に発動されたものの、目先の材料出尽くし感や、米中協議は最終的に合意に至るとの期待が拡がったことなどから、同日の中国株式市場は上昇するなど、足元では比較的底堅い展開となっています。なお、トランプ大統領は、9日に、対中制裁関税の第4弾として3,250億米ドル相当の輸入品に25%の関税を課す手続きを始めたことを発表しています。

5月9-10日の米中閣僚級協議については合意に至らなかったものの決裂は回避されたことから、今後も米中協議は継続される見込みです。このような中、今後の協議内容などを通じて貿易摩擦の長期化が意識されるような場合は、中国株式市場の下押し要因となり、しばらくは市場の変動率が高くなると想定されます。ただし、一部には、米中の貿易摩擦を巡る動きについて市場は慣れつつあるとの見方があるほか、足元では、中国政府による景気対策の本丸の効果が4-6月期以降に表れるという市場の見方が変わらずあり、貿易摩擦と実体経済の持ち直しとの間で市場が揺れ動く可能性が考えられます。

【図表】主要株価指数(現地通貨ベース)の推移グラフを拡大

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