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2019年6月7日

Vol.1493 豪州中銀が政策金利の引き下げを決定
~金融緩和や財政政策が景気を下支え~

オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は6月4日の理事会で、政策金利を0.25ポイント引き下げ、過去最低の1.25%にすると決定しました。豪州の利下げは2016年8月以来、2年10ヵ月ぶりとなります。

豪州は28年連続の景気拡大が続いているものの、足元では2019年1-3月期の経済成長率が市場予想(前期比+0.5%)をわずかに下回る(同0.4%)など、景気減速が懸念されています。住宅価格の低迷による逆資産効果や失業率の上昇などにより個人消費が低迷し物価上昇率がRBAの目標を下回っているほか、米中貿易摩擦の激化などを受け、豪州最大の貿易相手国である中国の景気減速懸念が強まっていることなども、豪州経済の重石となっています。こうした背景から、RBAは利下げに踏み切ったとみられます。なお、利下げは既に市場に織り込まれていたことから、利下げ後の豪州の為替・株式相場は、ともに小動きにとどまっています。

こうした中、RBAのロウ総裁は理事会後の講演で、雇用情勢やインフレ圧力の弱さ、米中貿易摩擦の先行き不透明感の高まりなどを理由に、「更なる政策金利の低下を見込むのは不適切ではない」と発言し、追加利下げを示唆しました。

今後は、こうした金融緩和による景気下支え効果が期待されるほか、5月の総選挙で勝利したモリソン政権が、年後半以降、所得税減税や住宅購入支援策などの景気刺激策を実施する方針を示していることなどから、拡張的な財政政策による住宅価格や個人消費の回復などにつながると期待されます。また、5月以降、中国が液化天然ガス(LNG)など、米国からの輸入品への追加関税率を最大25%に引き上げたことや、レアアースの輸出抑制を示唆したことなどから、LNGやレアアースの主要な生産国である豪州の存在感が増す可能性も考えられます。引き続き、米中貿易摩擦の先行き不透明感が市場の波乱要因になるとみられるものの、金融緩和や財政拡張政策による景気刺激策が豪州景気を下支えすると期待されます。

【図表】[左図上]政策金利と物価上昇率の推移、[左図下]実質GDP成長率の推移、[右図上]住宅価格の推移、[右図下]豪州株式と豪ドル(対円)の推移グラフを拡大

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