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2019年6月17日

Vol.1496 利回りニーズが強まるなか、
多様化する日本社債市場

日本企業による社債発行が、2016年以降、発行数や発行額の増加とともに多様化しており、プラス利回りが期待できる資産として、関心が集まっています。

社債発行増加の背景として、低金利環境の長期化が挙げられます。2016年1月に、日本銀行がゼロ金利政策の導入を決定して以降、長期金利の指標である10年国債利回りがマイナス水準に沈む中、国債に比べて上乗せ金利が期待される社債については、年金基金や保険会社など、為替変動リスクを取りづらい機関投資家などを中心に、投資資金シフトの動きが強まりました(社債指数*の利回り:5月末現在 0.24%)。発行企業においても、金利低下により低コストでの資金調達が可能となったことから、投資家ニーズと相俟って、より期間の長い債券や外貨建て債券を発行するなど、発行形態を多様化させながら、資金調達を拡大させています。
*NOMURAーBPI/Extended事業債指数の最終利回り

こうしたなか、近年は、劣後債の発行増加も顕著となっています。劣後債とは、普通社債よりも返済順位が低い分、高めの利回りが設定された債券のことで、債券(負債)でありながら、一部資本性を持つことから、負債と資本の両方の側面を持つ「ハイブリッド証券」の一つです。2000年代以降、国際的な資本規制**水準を満たすための資本増強手段として、銀行や保険会社の発行事例が多くみられましたが、2015年以降は、投資家の利回りニーズの強まりに加え、企業の財務改善や資本効率などの観点から、事業会社にも発行の動きが拡がりました。その結果、劣後債は現在、約60兆円ある日本の社債市場のうち、2割強を占めるまでになっています。
**BIS規制やソルベンシーマージン規制など

世界的な金融緩和への動きとともに低金利環境の一段の長期化が見込まれる今、利回りを求めて、国内資産での選択肢を模索する動きがみられます。日本の社債にも利回り水準に応じたリスクはありますが、投資信託を通じて複数の債券を組み合わせるなど効果的に活用することで、リスクを抑えながら利回りが期待されることに加え、他資産とのリスク分散の一助にもなることから、日本社債は、資産運用に幅広く活用できる手段と考えられます。

【図表】[左図]日本の社債の発行状況、[右図]2019年の主な社債発行事例グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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