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2019年8月1日

Vol.1508 外的ショックの影響を受けにくいJ-REIT市場

トランプ米政権による追加関税の導入に伴なう通商摩擦や英国の欧州連合(EU)離脱問題などによる世界経済への影響が不安視される中、東証REIT指数は、7月に入り約12年ぶりに2,000ポイントの大台に乗るなど堅調に推移しています。J-REITは、収益の多くが保有する国内の不動産から得られる賃貸収入であり、海外景気や円高などの影響を受けにくいため、株式などに比べると業績が安定傾向にあります。また、海外景気の減速懸念が強まったことで金利が低下すると、日本国債などの利回りに比べ比較的高いJ-REITの分配金利回りが選好される傾向があり、堅調なJ-REIT市場の一因となっています。

安倍政権発足後の2012年12月以降、アベノミクスの後押しもあり、日本株式市場、J-REIT市場ともに2015年にかけては概ね堅調に推移してきました。しかし、2015年半ばから2016年初めにかけて起こったチャイナ・ショック(右グラフ局面①)や2018年以降の米国の通商摩擦への懸念(右グラフ局面②)などにより投資家のリスク回避姿勢が強まったことから、日本株式は下落する局面もありました。それらの局面において東証REIT指数をみると、外的ショックによる影響は一時的なものにとどまっており、日本株式市場が下落基調となっても逆にJ-REIT市場は上昇を見せる局面もありました。

足元では、主要中央銀行は金融緩和に向かいつつあります。ECB(欧州中央銀行)は7月25日の理事会において、政策金利を据え置いたものの、今後の金融緩和の可能性を強く示唆しました。日銀も30日の金融政策決定会合において従来からの金融緩和策の維持を決定し、「物価目標に向けたモメンタムが損なわれる恐れが高まる場合は、躊躇なく追加的金融緩和措置を講じる」と発表文に記しました。そして、米連邦準備制度理事会(FRB)は31日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で約10年半ぶりの利下げに踏み切りました。

また、日本の10年国債利回りは-0.15%*と依然として低い一方、東証REIT指数の分配金利回りは3.70%*と相対的に高くなっています(7月31日現在)。このような環境下、今後のJ-REIT市場の動向が注目されます。
*利回りは切り捨てにて端数処理しています。

【図表】[左図]東証REIT指数の価格と分配金利回りの推移
、[右図]東証REIT指数とTOPIXの推移グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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