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2019年10月18日

Vol.1532 5G市場の牽引役をめざす中国では、
さまざまなビジネス機会が期待される

米中問題の再燃が尾を引く今年6月、中国政府は予定を前倒しして、国有通信会社など4社に5G(第5世代移動通信システム)のライセンスを交付しました。現在は各社が協力しながらネットワーク構築を急ぐほか、大手メーカーからは10機種を超える5G対応スマホ(スマートフォン)が発売されています。政府は来年大規模な5Gサービスの商用化を実現するとしており、既に商用化が開始されている韓国、米国、英国に次ぐ本格的な参入となります。ただし、今後の5G市場については中国が主導権を握る可能性が高いとみられています。

中国は5G関連の特許出願数で世界の約1/3を占めるだけでなく、5G製品の製造に欠かせないSEP(標準必須特許)件数も世界最多を誇ります。現行の4Gでは、SEPの多くを欧米が占めていることから、5G分野における中国勢の躍進ぶりがうかがえます。また、中国が5Gのインフラ整備に費やす投資額も世界最大規模であり、主要都市のネットワーク構築は既に完了したとされるほか、建設される基地局の数は年内に15万ヵ所に達する見込みです。これは韓国の倍、米国の15倍にも上るとみられることから、中国政府主導の5Gインフラ整備がいかに迅速に進行しているかがわかります。そうしたことから、本格的な商用サービスが開始されれば、中国の5Gサービス契約数は爆発的な勢いで増加するとみられ、今後の5G市場を牽引していくと考えられます。

5GはAI(人工知能)やIoT(モノのインターネット化)、自動運転など、さまざまなテクノロジーの発展を支える基幹技術となることから、5Gがもたらす新しいテクノロジーサイクルは、多くのビジネス機会を創出すると見込まれています。5Gインフラ整備が進む中国では、関連する半導体や電子部品の需要が急激に増えているほか、クラウドやデータセンター向けの需要も急速な拡大が見込まれます。また、ネットワーク構築の進展により、今後5G対応スマホやIoT機器といったハードウェアが劇的に普及するとみられ、同時にアプリケーション開発などのソフト面での需要が中長期的に市場を牽引するとみられます。こうした需要は、中国の巨大な消費市場に鑑みれば、大きなビジネス機会になると考えらえます。

政府系の研究機関によると、中国における5Gの経済効果は総額260兆円に及ぶと見込まれており、中国政府は引き続き5Gをテコに国内産業を支援し、内需拡大を後押ししていくとみられます。その効果は、米中問題が続く中にあっても関連する中国本土企業の業績や株価に徐々に表れてきており、今後の更なる成長が期待されます。

【図表】[左図]5Gの主要国別サービス契約数予測、[右図]中国本土株式指数のセクター別騰落率グラフを拡大

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