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2019年10月25日

Vol.1533 新興国株式のトレンドに変化の兆し

出遅れ感が続いてきた新興国株式に、株価トレンド、ファンダメンタルズの両面から明るい兆しが窺えます。

年初以降の株式市場では、世界景気の先行き不透明感などを背景とした投資家のリスク回避の動きから、先進国株式が選好されやすい相場展開が続いてきました。しかし8月以降は、その傾向に変化がみられ、新興国株式を選好する兆候がみられ始めています【グラフA】。また、株価の長期トレンドを示すとされる200日移動平均線も上向きつつあるほか、株価が同線を上回るなど、新興国株式の今後の上昇が期待されます【グラフB】。

トレンド変化が期待される背景には、投資環境の改善に伴なう投資家センチメントの変化があると考えられます。近年、主に①米国の利上げ、②米中貿易摩擦、などが懸念材料となり、新興国株式の重しとなってきました。①については、年初以降、米金融当局が徐々に緩和姿勢に転じたことで懸念が後退し、さらに7、9月の利下げ実施が新興国株式の落ち着きにつながっています。②については、米中両国の動向に世界のマーケットが左右される展開が続いているものの、10月に入り、貿易協議の部分合意など、両国の前向きな姿勢への期待感が高まっています。この他、年金改革に伴なう財政改善が期待されるブラジルや、利下げや景気刺激策が進められるインドなどで、今後の成長期待などから株価が堅調に推移するなどの動きもみられます。

先般IMF(国際通貨基金)が発表した世界経済見通しでは、米中問題などを背景に、来年にかけての成長率予想が引き下げられたものの、一部の新興国がけん引役となって来年には景気の再加速が見込まれるなど、引き続き、新興国が世界経済をけん引する構図となっています。また、製造業の先行きを示唆する指標である新興国の製造業PMI(購買担当者景気指数)は、好不況の境目である50前後の水準で底堅い推移を続けています【グラフC】。減速基調にあった米製造業PMIの回復も、センチメント改善の後押しにつながると期待されます。

新興国経済が早いペースで発展を続けるなか、国や業態によって、発展の度合いや情勢は多様化しています。米中通商懸念が完全に払拭されたわけではないため、企業や投資家の様子見姿勢も根強く、個々の状況や情勢などを見極めていく必要があります。ただし、市場センチメントに明るい変化もみられつつある足元の状況は、高い潜在成長力を秘める新興国株式に投資する良い機会を提供しているとも考えられます。

【図表】[左図]【グラフA】新興国株式と先進国株式の推移、[右図上]【グラフB】 新興国株式の長期推移、[右図下]【グラフC】 製造業PMIの推移グラフを拡大

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