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2019年10月30日

Vol.1536 株価指数(インデックス)の個性を知る

日本の株式市場は、米中通商問題への懸念が和らぐなか、為替相場が円安傾向に振れていることや、海外株式市場が堅調となっていることもあり、9月初旬から堅調な推移が続いています。

日本の株式市場を代表する株価指数として、日経平均株価とTOPIX(東証株価指数)の2つがよく知られています。この2つの株価指数は共に50年以上前から継続して算出されている指数ですが、異なる計算手法で算出されています。ごく簡単に言うと、日経平均株価は各産業を代表する225種の銘柄の株価を単純平均した値、TOPIXは東証第一部に上場する全銘柄を対象に時価総額で加重平均した値です。算出方法の違いにより、日経平均株価は値嵩株(株価の高い銘柄)の影響を受けやすく、TOPIXでは時価総額の大きな銘柄の影響を受けやすい特徴があります。

なお、この2つの株価指数の関係を示す「NT倍率」という指標があります。NT倍率はその名の通り、日経平均株価をTOPIXで除して算出します。2000年以降のNT倍率の推移(下グラフ「NT倍率」参照)は上昇基調であり、継続的に日経平均株価がTOPIXに対して高い状態にあることを示しています。その理由はいくつかありますが、両指数のEPS(一株当たり利益)の推移(下グラフ「予想EPS」参照)を見ると、日経平均株価のEPSの方が増加率が高く、これがNT倍率が上昇傾向にある一つの理由と考えることができます。

指数の銘柄採用基準はTOPIXではほぼ不変ですが、日経平均株価は2000年、それまでの実質的な固定制から、流動性や業種配分などを勘案した定期入替制に切り替えられており、産業構造の変化を中長期的に取り込みやすい指数となっています。こうしたことが両指数のEPS成長の差につながっているのかも知れません。

資産運用において、指数の動きへの連動を目指すインデックス・ファンドやETFなどが多く活用されていますが、同じような指数でも成果が異なる場合もあり得ますので、指数の個性をよく検討し、上手に活用することが大切であると思われます。

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