Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

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2019年11月5日

Vol.1539 株式と債券の効果的な分散投資
~カギは債券の投資比率~

米中の貿易摩擦などを背景に、世界経済の先行き不透明感が続くなか、ポートフォリオの価格変動リスクを抑制したい投資家のニーズが高まっています。

一般的に、株式への投資は、比較的高いリターンが期待できる一方、価格変動リスクは大きくなる傾向にあります。債券などへ分散投資することが、リスク低減に有効とされますが、投資比率の合計を100%とすると、債券比率を高めるのに伴ない株式比率が低下し、ポートフォリオのリターンが低下するジレンマが生じます。そこで、債券先物取引を活用することで、ポートフォリオの大半を株式で運用しつつ、債券比率を増やし、ジレンマの解決につなげることが期待されます。過去データを用いて、世界株式に90%投資し、残りの10%を証拠金として、米国債先物に投資するシミュレーションをしてみます。債券比率を増やしていくと債券のリターンが上昇し、ポートフォリオのリターンも上がっていきます。リスクについては、株式と債券の値動きが打ち消しあう割合が増え、債券比率100%と200%の場合、ポートフォリオのリスクは、債券がない場合より低下します。300%の場合は、債券のリスクが増えたことで、ポートフォリオのリスクはより大きくなっています。なお、債券比率を高めていくと、ポートフォリオのリスク・リターン比率は向上し、投資効率が高まります。

投資理論上、リターンは投資資産の組入比率で加重平均しますが、リスクは単純な加重平均ではなく、各資産の相関を考慮します。そのため、投資資産の値動きが逆に動く傾向にあれば、リスク低減効果はより大きくなります。一般的に、景気が良くなれば株式が買われて債券が売られる一方、景気が悪くなれば株式が売られて債券が買われることから、株式と債券は逆の値動きとなる傾向にあります。実際、世界株式と、対円で為替ヘッジを行なった世界債券(以下「世界債券」)の相関係数をみると、1年間では正の相関になる局面がしばしばあったものの、3年、5年では、概ね負の相関(逆相関)になりました。つまり、株式と債券は、短期的に連動性が高まることはあっても、中長期的には逆の値動きをする傾向にあるといえます。

足元で、世界債券の利回りは低下しており、利回り面では債券の投資魅力が薄れているようにみえます。しかし、債券の価格特性を利用し、債券先物取引を活用して、株式と債券に分散するポートフォリオにおいて、債券比率を高めることで、より効果的な分散投資が期待できると考えられます。

【図表】[左図]シミュレーションのリスク・リターン(円ベース)、[右図]世界株式と世界債券の期間別相関係数*グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

※上記は過去のものおよびシミュレーションであり、将来を約束するものではありません。

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