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2019年11月25日

Vol.1548 安定的な分配金が支えとなるJ-REIT
~開設から18年、もはや新興市場にあらず~

日本における不動産市況の堅調さと、金利の低さから、足元でJ-REIT(不動産投資信託)は堅調な値動きを見せています。相対的に優良な不動産で構成されるJ-REITの物件稼働率は高く、市場における賃料水準の高まりを背景に、J-REITでは賃貸契約の更改時に値上げを積極化させており、賃料収入(J-REITの収入)が増加傾向となっています。また、低金利を背景に、J-REITは銀行借入や社債発行を有利に進めており、金利の支払い(J-REITの支出)は減少傾向にあります。加えて、J-REITは規模拡大を進めることで、物件管理の効率化や、賃貸料の引き上げ(賃料収入の向上)をめざして行なう改修・改造の費用抑制を図っています。こうした結果、J-REITの分配金額(左グラフ参照)は、リーマン・ショック後の景気や不動産市況の悪化局面で減少した分を取り返し、最高額をうかがう水準にまで増加しています。

2001年9月の開設以来18年が過ぎたJ-REITは、時価総額が17兆円を超える(2019年10月末、右グラフ参照)大きな市場に成長しています。また、上場している銘柄数も60銘柄を超えており(同)、オフィスビルや商業施設に限らず、物流倉庫やホテルなど多様な物件がJ-REIT市場を構成しています。

なお、J-REITの銘柄数の推移からは、2010年から2012年にかけ、銘柄数が減少していたことが分かります。これは、規模が小さく信用力も低い一部のJ-REITの経営不安の払拭をめざし、この時期に推進されたJ-REIT同士の合併によるものです。この中では、上場廃止となったJ-REITが他の上場J-REITに合併されるケースもありました。こうしたJ-REITの合併は現在も続いていますが、その色合いは救済的なものから、規模の拡大や運営効率の改善による収益力向上をめざすものに変化しています。その後の銘柄数の増加は、合併で銘柄数が減る以上に新規上場が行なわれていることを表しており、J-REIT市場の拡大がうかがえます。

ともすれば、分配金利回りばかりが注目されがちなJ-REITですが、分配金額自体の安定的な増加は、堅調な価格推移と相対的な利回りの高さの支えとなると期待されます。

【図表】[左図]東証REIT指数と分配金額の推移、[右図]J-REIT市場の時価総額と銘柄数の推移グラフを拡大

(信頼できると判断した情報をもとに日興アセットマネジメントが作成)

※グラフは過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

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