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2019年11月28日

Vol.1550 足元で好調なパフォーマンスをみせる
世界のバイオ医薬品関連株

2019年10月以降、世界的に株価が上昇傾向にある中、米国を中心にバイオ医薬品関連株の上昇が目立っています(下グラフ参照)。世界の医薬品・バイオテクノロジー関連銘柄を中心に構成されるMSCI世界株指数(医薬品・バイオテクノロジー・ライフサイエンス)は、11月以降、最高値を更新する動きが続いており、特に米国のバイオテクノロジー関連株指数は、9月末比で約20%上昇(11月27日時点)しました。

振り返ると、バイオ医薬品関連株は、米国において、高額の医薬品を処方する医師への払戻金(リベート)制度の廃止に代わる、薬価引き下げに向けた新たな政策への警戒感が高まったことなどから、2019年7月以降、下落基調にありました。さらにその後も、野党・民主党のペロシ下院議長が、競合製品がなく高額な医薬品に関して、政府が製薬会社との価格交渉を直接行なうことを可能にする、処方薬の薬価引き下げ法案のドラフトを発表するなど、薬価引き下げに向けた動きが相次いだことなども、株価を押し下げる要因となりました。

しかし、10月以降、米中通商協議進展への期待感の高まりや、英国の合意なきEU(欧州連合)離脱への懸念後退で、投資家のリスク回避姿勢が和らいだことなどから、世界的に株価が上昇する流れの中、バイオ医薬品関連銘柄も上昇に転じました。このような中、大手製薬企業によるバイオ医薬品企業の買収発表が相次いだことや、画期的なゲノム編集技術として注目を集めている「CRISPR/Cas9(クリスパー/キャスナイン)」を用いた治療薬が臨床試験で良好な結果を示したことなども、バイオ医薬品関連株の上昇を後押ししたとみられます。

米国では、大統領選挙を来年に控え、各候補者らが打ち出す医療制度改革に注目が集まっています。トランプ米大統領は11月中旬、薬価引き下げ策の一環として、海外から処方薬を輸入する権限を各州政府に与える方針を発表したほか、民主党の有力候補からも、複数の改革案が打ち出されています。こうした各種政策案の発表を受け、ヘルスケア関連企業の株価変動が大きくなる可能性があるものの、バイオ医薬品関連企業は、市場拡大が見込まれるゲノム編集技術を用いたバイオ医薬品の有望な新薬候補の開発に注力していることから、今後も大手製薬企業などによるM&Aの対象になるとみられ、こうした動きはバイオテクノロジー企業を中心に、世界のバイオ医薬品関連企業の株価の追い風になると期待されます。

【図表】足元でバイオ医薬品関連株は世界株を上回るパフォーマンス、[左図]株価指数の推移、[右図]株価指数の騰落率グラフを拡大

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