Raku Yomi 楽読(ラクヨミ)

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2020年2月4日

Vol.1565 「若い人ほどリスクを取るべき」
~人的資本と資産運用の関係~

“資産運用を始める場合、若い人ほど有利”とは、投資の際によく言われる言葉です。20~30代の若い人は、資産運用のゴール(定年退職時など)までに30~40年の猶予があり、時間を味方につけることができるためです。一般に、長期投資にはリターンを安定させる効果を期待できるほか、投資タイミングの分散でリスクを低減させる「時間分散効果」やリターンがリターンを生む「複利効果」など、運用成果をサポートする様々な効果を期待できます。

ところでもう一つ、“若い人ほどリスクを取るべき”という言葉も耳にしますが、どういった理由からでしょうか。背景には、自分自身を資産として捉える「人的資本」という考え方があります。これは長期にわたるキャッシュフローを生み出せる人間の能力、すなわち「稼ぐ力」を指します。その価値は将来に受け取る給与の現在価値と定義されることから、その人の人的資本は若いほど大きくなります。定年まで安定的な収入を得られるとすれば、給与はインカムゲインに相当すると言え、人的資本とは定年までの利付債券を保有しているようなもの、とも考えられます。

一方で、貯蓄や運用資産などの「金融資本」は通常、若年層ほど小さく、高齢層ほど大きくなります。そうしたことから、若年層のポートフォリオを全体的に見ると、そのほとんどを人的資本が占める構成となります。そのため、資産運用においてはある程度のリスクを取ることができると考えられます。少ない金融資本の中で損失が出たとしても、人的資本である程度カバーできる上、時間を味方につけて回復を待つ猶予もあるからです。このように、人的資本が大きい人は、株式の比率を高めたり、実際の投資額以上の成果を期待できるレバレッジ型の金融商品を活用するなどして、比較的高いリターンの獲得をめざすことが有効と言えそうです。一方で人的資本は年齢と共に減少していくことから、自分の年齢に応じた適切なリスク管理も必要です。

人生100年時代を迎えるにあたり、退職後に備えることは非常に重要な問題であり、一人一人が真剣に向き合わなければならない課題です。「まだ早い」と考える若い世代ほど「長生きリスク」が高い訳ですから、有利と言われる若いうちに投資を始めてみるのが成功の鍵なのかもしれません。

【図表】[左図]人的資本と金融資本のイメージ図、[右図]ポートフォリオ別シミュレーション比較の例 グラフを拡大

※信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成

日本株式:TOPIX(配当込)(同指数の算出が開始される1989年1月まではTOPIX(配当なし)を使用)、
外国株式:MSCI-KOKUSAI(配当込、円ベース)、日本債券:FTSE日本国債インデックス、外国債券: FTSE世界国債インデックス(除く日本、円ベース)、月次リバランス

※上記は過去のものおよびシミュレーションであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

  • 当資料は、日興アセットマネジメントが情報提供を目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解および図表等は当資料作成時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。
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