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2020年2月7日

Vol.1567 急成長するグリーンボンド市場
~脱炭素時代の投資~

近年、グリーンボンド市場が急成長しています。グリーンボンドとは、環境事業に取り組むための資金調達を目的とした債券のことです。同市場は、世界的に地球温暖化による気候変動が問題となっていることや、ESG投資(環境・社会・企業統治を考慮した企業などへの投資)が浸透したことなどを背景に、社債やABS(資産担保証券)などを中心に広まりました。2015年12月のパリ協定(2020年以降の温暖化対策を定めた国際協定)採択以降に、国債が発行されるようになると、市場の成長に弾みがつく状況となりました。

パリ協定が採択された翌年にあたる2016年に、ポーランドが世界初のグリーン国債を発行しました。その後、欧州を中心に発行国は増加し、グリーン国債の発行額は、年間発行額全体の10%強にあたる約258億米ドルまでとなりました(2019年末現在、CBIによるソブリン債計)。国がグリーン国債を発行する目的は、「多様な投資家層の取り込み」といったものだけでなく、「国が気候変動対策に取り組むことを内外に示す」ということも挙げられます。例えば、2020年の年央に約100億ユーロ(約1兆2,000億円(1ユーロ=120円で換算))のグリーン国債の発行を予定しているドイツは、二酸化炭素排出量の削減に向けた投資を促進しており、調達資金を活用することを発表しています。こうしたことなどから、パリ協定の本格運用がはじまる2020年以降も、発行国が増えると思われます。一方で、パリ協定から離脱を表明した米国のグリーン国債の発行は、いまのところ期待できません。しかし、大手IT企業をはじめ米国企業はすでにグリーンボンドを発行しており、市場拡大につながっています。

グリーンボンドの発行には、ICMA(国際資本市場協会)などが定める一定の基準を満たすことが必要とされており、発行体は調達資金の使途などを開示する必要があります。市場の整備も進み、流動性もさらに高まることが期待されるグリーンボンド市場は、脱炭素時代の注目市場といえるのではないでしょうか。

【図表】[左図]世界のグリーンボンドの年間発行額、[右図]世界のグリーンボンドの推移 グラフを拡大

(信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成)

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