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2020年3月9日

Vol.1577 産油国の減産協議決裂などを受け、原油価格が急落
~いずれ、価格立て直しに向けた取り組みを求める声が強まろう~

OPEC(石油輸出国機構)加盟国とロシアなど非加盟の主要産油国が3月6日に開いたOPECプラス会合では、今年3月末が期限となっている原油の協調減産の延長・強化が提案されたものの、ロシアの反対により協議が決裂しました。これを受け、同日のWTI先物価格は1バレル=41.28米ドルと、2016年8月以来の安値で引けました。さらに、7日には、協調減産の主導役を務めてきたサウジアラビアが、ロシアの反対を受けて姿勢を転換し、減産合意とは別に自主的に実施してきた減産をとりやめ、4月に生産量を引き上げる方針を示したほか、同月に輸出する原油の価格を引き下げたと週末に報じられると、週明け9日のアジア時間にWTI先物価格は30米ドルを下回る水準まで急落しました。

2020年は、新興国をけん引役として、世界の経済成長率の加速が見込まれているものの、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、むしろ成長が鈍化する可能性が生じるなど、原油需要の落ち込みも懸念されるような状況となっています。そうした背景から、6日のOPECプラス会合に先立って前日に開かれたOPEC総会では、ロシアの協調を条件として、今年4月から年末まで日量150万バレルの追加減産を実施する案が合意されていました。こうした案にロシアが6日に異を唱えたのは、協調減産に伴ない、米国などに原油市場でのシェアを奪われるのを懸念したためとされています。

2018年の原油産出量で、サウジアラビアは米国に次ぐ世界第2位、ロシアは第3位と、ともに主要産油国です。それだけに、両国が原油価格を度外視して市場シェアを競い合うことは考え難く、サウジアラビアの今回の姿勢転換は、ロシアを再度、協調減産に取り込むための表向きの行動とみる向きもあります。いずれにせよ、原油価格がここまで低下したことは、サウジアラビアやロシアを含むどの産油国にとっても手痛い問題であるとみられ、協調減産も含め、原油価格の立て直しに向けた取り組みを求める声が遅かれ早かれ強まると見込まれます。

【図表】原油価格と株価、景気先行指数の推移 グラフを拡大

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